1998 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子EIAFのがん細胞の浸潤活性の発現と細胞周期における役割
Project/Area Number |
09671916
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野 貢信 北海道大学, 歯学部附属病院, 助手 (50281829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 幸一 札幌医科大学, 附属がん研究所, 講師 (60117653)
進藤 正信 北海道大学, 歯学部, 助教授 (20162802)
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Keywords | 転写因子 / E1AF / 細胞周期 / MMP |
Research Abstract |
1. マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の発現がほとんどみられず膨張性の発育を示す細胞株であるCa9.22にphMTII1E1AFをリポフェクション法で遺伝子導入した。この細胞の培養液にZn^<2+>を加え刺激し12時間後にRNAを回収した。回収したRNAはNorthern blot法にてE1AFmRNA発現の有無を検索した。またRT-PCR法によりcDNAを合成し合成されたcDNAを鋳型としてE1AFに対するPCRをおこない、陽性クローンを選択した。 これらの細胞についてZn^<2+>刺激時、非刺激時の細胞外基質分解酵素トリックスメタロプロテアーゼ(MMP)および細胞周期抑制因子p21^<Waf1/Cip1>の発現について検索した。非刺激時にはMMPの発現、p21^<Waf1/Cip1>の発現はともに低レベルであったが、刺激時(E1AF発現時)には両者の発現レベルが亢進していた。 2. HA tagをつけたE1AF発現ベクターpHAE1AFをCa9.22に遺伝子導入しtransientassayを行った。フローサイトメトリー(FCM)による検索では、pHAE1AFによりBrdUの取り込み細胞の減少とG_0/G_1期細胞の増加が認められた。またこれらはレーザー共焦点顕微鏡を用いた免疫細胞学的検索でも両者の発現細胞の一致がみられた。
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