1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671917
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
吉野 教夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70220704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 尚人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40176988)
倉林 亨 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (60178093)
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Keywords | 耳下腺 / 放射線損傷 / 磁気共鳴撮像法 / MRI |
Research Abstract |
耳下腺損傷の検出にあたって、実験動物用磁気共鳴画像(MRI)装置(4.7テスラ)を用いて、CHARTによるラット耳下腺の、自由水プロトンと高分子結合との間の磁化移動の変化(Magnetization Transfer Contrast、以下MTC)の検出を試みた。耳下腺に最適なMTCを得るために、ラット頭頚部用のプローブコイルを作成した。用いるパルスシーケンスを決定するため、波形、印加時間、off-resonanceのための周波数のそれぞれの条件を変えて試行し、最適な撮像条件を決定した。その結果、MTCの検出に用いるパルスシーケンスは、グラディエントエコー法あるいはFISP法が優れていることが明らかとなった。 次いで、ラット固定具により、ラットを無麻酔下で固定し、片側の耳下腺に限局してX線を照射する。X線照射条件のパラメータの内、X線照射回数を1回に固定し、吸収線量を変えた条件下で(0〜30Gy)、耳下腺の損傷を検討した。 決定したMTCパルス波形とパルスシーケンスに基づき、X線照射後1日、3日、1週、2週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月のラット耳下腺MTC画像を得た。MTC画像を撮像した後、耳下腺を摘出し、(1)耳下腺の前アミラーゼを定量する群と、(2)耳下腺の組織標本を検討する群とにより、得られたMTC画像と耳下腺組織損傷とを対比した。アミラーゼの定量は、耳下腺をホモジナイズ後、酵素法による。組織標本は、ヘマトキシリン・エオジン染色、光顕による。MTCの定量的評価は、各線量照射耳下腺における、MTCパルスにより高分子結合プロトンを飽和したときの信号強度(Ms)とMTCパルス無しの信号強度(高分子結合プロトンを飽和しないときの信号強度)(Mo)との比、Ms/Moを求め、得られたMs/Moと線量との相関を現在、求めている。
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