1999 Fiscal Year Annual Research Report
顎・顔面領域における三次元CTの臨床応用に関する研究
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09671918
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 寿介 新潟大学, 歯学部, 教授 (50018371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜木 あゆみ 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70281011)
中島 俊一 新潟大学, 歯学部, 助手 (70143790)
小林 富貴子 新潟大学, 歯学部, 助手 (00153635)
小山 純市 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40283022)
勝良 剛詞 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30283021)
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Keywords | 三次元CT / 外頚動脈 / 顎関節 / 下顎頭 / 下顎窩 / 下顎管 / 歯科インプラント |
Research Abstract |
顎:顔面領域の三次元CTの臨床応用を目的として、三次元CT血管造影、顎関節検査への応用、歯科インプラントへの応用の3項目について研究を開始し、本年は下記の如き成果をあげた。 1.外頚動脈領域の三次元CT血管造影 昨年に引き続きデータの収集を行った。昨年度の症例に30例を追加。昨年までの症例の検討の結果、頚動脈と頚静脈を分離して描出できる時間は12秒程度であり、両者を個別に描出することは不可能と思われた。病変の造影効果も良好なタイミングで造影を行った。3Dで血管を描出するには筋肉との分離が必要であり、CT値は150以上を要した。体重が60kg以上あると注入速度1ml/secではCT値が150に達しない場合があり、注入速度に関しさらに検討が必要である。3Dの描出により頚部病変と頚動静脈との関係を把握することが容易になった。茎状突起過長症による頚動脈圧迫の1例で茎状突起と頚動脈の関係がよく描出できた。 2.顎関節検査への応用 今年度は下顎頭と関節窩の位置関係の距離計測について、「INTAGE Ver.2.1」三次元画像処理ソフトの応用を試みた。さらに、今年度は三次元画像およびMPR画像の下顎頭描出能について詳細な検討を行った。今後はこれらのデータの解析と検討を行う。 3.歯科インプラントへの応用 前年度に引き続きインプラント術前症例についてデータの収集、画像処理および症例検討を行った。症例数は合計74例となった。今年度の課題であった術後データを収集できたのは上顎骨のインプラント2例、下顎骨が1例の計3例であった。上顎骨のインプラントではいずれもソケットリフト法が施行された。1例ではフィクスチャーが上顎洞底を穿孔しているのが三次元的に明瞭に示された。術前の画像で顎骨に炎症所見が認められ、インプラントが不適とされた2症例で処置を施し、処置後の画像データを得ることができた。
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[Publications] 小林富貴子: "デンタルプラントにおけるヘリカルCTの有効利用"新潟歯学会雑誌. 29. 37-39 (1999)
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[Publications] Kobayashi F: "Measurement of layer thickness using spread width of longitudinal image in helical CT."Oral Radiology. 15. 85-93 (1999)