1998 Fiscal Year Annual Research Report
NK細胞におけるCD2分子を介したシグナル伝達機構の解析
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09671940
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
梅原 久範 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70247881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
長野 豊 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80228048)
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Keywords | NK細胞 / CD2 / シグナル伝達 / 抗腫瘍活性 / チロシンキナーゼ / アダプター蛋白 / PI 3キナーゼ |
Research Abstract |
我々は,養子免疫療法の改良にあたり,NK細胞の活性化メカニズムをCD2分子を介したシグナル伝達の面より解析した.あわせて,T細胞活性化におけるCD2分子のcostimulatory signal経路についても検討した. 1.CD2を介したNK細胞活性化経路: 1)CD2分子およびCD16分子の架橋刺激により,抗体濃度依存性に細胞内顆粒放出の増強を認めた.この効果は,チロシンキナーゼ阻害剤であるHerbimycinとPI3キナーゼ阻害剤であるWortmanninによって完全に抑制された.2)CD2およびCDl6架橋刺激によりSykの活性化が起こっていることが,免疫沈降Sykのチロシンリン酸化とin vitro kinase assayによって確認された. 3)CD2およびCD16架橋刺激により,チロシンリン酸化蛋白に結合したPI3-キナーゼの増加と免疫沈降物のPI3-キナーゼ活性も増強していた4)細胞内アダプター蛋白Shcは,CD2およびCD16架橋刺激により著明にチロシンリン酸化を受けていた.しかも,チロシンリン酸化Shcに結合したPI3-キナーゼ活性も有意に増強していた.以上の結果より,NK活性化レセプターであるCD2分子は,チロシンキナーゼSykとPI3-キナーゼの活性化を介して,細胞内顆粒放出を引き起こしていることが明らかとなった(J.Immunol.159:1200-1207,1997).2.T細胞活性化におけるCD2 costimulatory signal:1)CD2とCD3を同時架橋することにより,著明なT細胞の増殖が誘導された.2)CD2単独では影響を認めなかったが,CD3との同時架橋により著明にSykの活性化を誘導した.3)細胞内アダプター蛋白であるShcおよびCblのチロシンリン酸化は,CD2とCD3の同時架橋により著明に増強した.以上より,CD2分子がT細胞活性化における重要な補助分子であることが明かになった(Int.Immunol.10:833-845,1998).
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hisanori Umehara: "Involvement of protein tyrosine kinase p72^<syk> and phosphatidylinositol-3 kinase in CD2-mediated granular exocytosis in the natural killer cell line;NK3.3" J.Immunology. 159. 1200-1207 (1997)
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[Publications] Hisanori Umehara: "Co-stimulation of Tcells with CD2 augments TCR-CD3-mediated activation of protein tyrosine kinase p72^<syk>,resulting in increased tyrosine phosphorylation" Int.Immunology. 10. 833-845 (1998)
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[Publications] Fazal H.Tabassam: "β2-integrin,LFA-1 and TCR/CD3 synergistically induce tyrosine phosphorylation of local adhesion kinase(pp125FAK)in PHA-activated Tcells" Cell.Immunology. (in press). (1999)
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[Publications] 梅原 久範: "NK細胞の活性化と細胞内シグナル伝達" 臨床免疫. 29・9. 1161-1170 (1997)
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[Publications] 梅原 久範: "NK活性とCD2" 臨床免疫. 31・1. 32-39 (1999)