1998 Fiscal Year Annual Research Report
光重合型レジン修復物の重合収縮応力緩和効果を有する修復技法に関する研究
Project/Area Number |
09671947
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
吉川 孝子 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00182733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森上 誠 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30292973)
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Keywords | 光重合型コンポジットレジン / 低出力照射法 / 重合収縮応力 / 重合挙動 / 辺縁封鎖法 / 窩壁適合性 / 環境SEM / 積層充填法 |
Research Abstract |
光重合型コンポジットレジンは、自家重合型レジンに比べ、審美性、操作性、機械的強度など優れた種々の利点を備えている。しかしながら、光重合型レジンは、窩洞上方の光源に近い部分のレジンから重合が始まるため重合収縮がレジンを窩底から引き剥がす方向に作用し、窩壁適合性が自家重合型レジンに比べ劣るという欠点を有している。しかしながら、光重合型レジン修復物の欠点を根本的に解消するために必要な、重合収縮応力の緩和法についての研究はほとんど行われておらず、光の強度や照射法がどのように光重合型レジンの重合挙動と重合収縮応力を変化させるか、また、乾燥、蒸着などの処理を行わずに湿潤した試料において、窩洞内の光重合型レジンの重合収縮応力がレジン-象牙質間の接合界面に与える影響を観察した報告は皆無である。 本研究の目的は、象牙質窩洞に填塞した光重合型レジンを、重合収縮応力緩和効果を有すると思われる修復技法を用いて重合硬化させ、環境SEMを用いて生の試料の接合界面の状態を観察し、平成9年度に得られた、レジン-象牙質間の接着強さと窩壁適合性の結果と比較検討することにより、それら修復技法の重合収縮応力緩和効果を評価することであった。 平成10年度の研究により、環境SEMによる、in vivoに近い湿潤下の状態での観察からも、光重合型コンポジットレジンの重合収縮応力を緩和するには、積層充填法より低出力照射法の方が有効であることが判明した。また、この照射法を用いると通常照射群より光重合型レジン修復物の窩壁適合性が良好となることが確認され、さらに、象牙質窩洞のみでなくエナメル質象牙質窩洞においても本照射法の有効性が確認された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉川孝子: "コンポジットレジン修復物の辺縁封鎖性の窩壁適合性の向上法に関する研究-レジン重合法の検討を中心として-" 日本歯科保存学雑誌. 40巻・第5号. 1296-1323 (1997)
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[Publications] T. Yoshikawa, H. Sano, M. F. Burrow, J. Tagami, D. H. Pashley: "Effect of Dentin Depth and Cavity Configuration on Bend Strength" Journal of Dental Research. (in press).