1998 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病を有する歯周炎患者の歯周治療の効果に関する研究
Project/Area Number |
09671948
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
萩原 さつき 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70134715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 和行 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90218298)
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Keywords | 糖尿病 / 歯周疾患 / 罹患状態 / 代謝調節 / 歯周治療の効果 / NIDDM, Type 2 |
Research Abstract |
1) 糖尿病患者における歯周疾患の罹患状態についての調査 平成10年度は、平成9年度に本学医学部付属病院内科に通院する糖尿病患者と東京都杉並区高井戸保健センターで成人歯科健診を受けた非糖尿病患者を対象に、糖尿病に関する現病歴、治療状況、合併症の有無と一般健康状態、および歯周疾患の罹患状態に関して調査した結果を分析して国際歯科研究学会日本部会(IADR)で発表した。調査はアンケート形式で行い、医科的な質問15間と歯周疾患に関する質問を20問設定した。回答者の内訳は、糖尿病患者110名(年齢30〜79歳、男性60名、女性50名)、非糖尿病患者110名(年齢30〜59歳、男性28名、女性82名)であった。糖尿病患者は2名がIDDM患者で、他の108名はNIDDM患者であった。 回答結果として、糖尿病患者は非糖尿病患者に比較して歯周疾患の罹患率が高く症状が進行していること、糖尿病患者の中でも年齢が高くなるほど、また糖尿病の罹患歴が長いほど、血糖の代謝調節が不良であるほど症状が進行していることが確認された。 2) 代謝調節が歯周治療の効果に及ぼす影響についての研究 平成9年度に代謝調節が良好および良好でないNIDDM患者各7名を選び、初期治療を開始したところ、平成10年度に初期治療が終了した患者はそれぞれ2名づつであった。 どちらのグループでも初診時に比較すると初期治療終了時にはHbA1cが改善し、初期治療がHbAlcに良好な影響をもたらす傾向が見られた。今後被験者の数を増やし、歯周外科終了後および歯周治療終了後についても研究を行う予定である。
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