1998 Fiscal Year Annual Research Report
感染生活歯髄のレジン直接覆罩報に関する研究-抗菌剤添加象牙質接合材と酸化電位水の応用-
Project/Area Number |
09671961
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Research Institution | IWATE MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (10195464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 賢一 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70295989)
川嶋 敏宏 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80204717)
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Keywords | 直接覆髄 / 感染歯髄 / 4META / MMA-TBB / 酸化電位水 / バンコマイシン |
Research Abstract |
抗菌剤(0〜5%バンコマイシン)添加4META/MMA-TBB系象牙質接合材を用い、ある程度細菌感染を生じた生活歯髄のレジン直接覆罩の可能性について検討した。 ケミカルサージェリーに変わる、創面の消毒、止血方法として、酸化電位水の応用を考え,新線抜去ウシ象牙質に対する接着,接合試験を行ない以下の結果を得て日本歯科保存学会秋季大会にて報告した. (1). 酸化電位水処理だけでは良好な接着は得られず、酸化電位水処理の後に10-3処理が必要である. (2). 10-3処理、酸化電位水処理の処理時間、処理方法を適切に行なえば、象牙質に対して良好な接着が得られる. また,病理試験ではWistar系ラット上顎臼歯を露髄後一定期間放置したある程度細菌感染を生じた生活歯髄のレジン直接覆罩ついて検討した.すなわち露髄部分に抗菌性と良好な象牙質接着強さを示す抗菌剤(1〜5%バンコマイシン)添加4META/MMA-TBB系象牙質接合材を用い覆髄した場合、あるいは酸化電位水を使用した場合、さらに両者を併用した場合について病理試験を行った. その結果、一部においては石灰化が認められたが、食片圧入の著しい場合や直接覆髄時の止血が良好でない場合には炎症の抑制は困難であった。 今後、直接覆髄時の創面の処理方法についての検討が必要である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 工藤 義之 他: "酸化電位水が4META/MMA-TBB系レジンの象牙質接着強さに与える影響" 日本歯科保存学会雑誌. 40,春季特別. 34-34 (1997)
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[Publications] 工藤 義之 他: "市販MMA-TBB系象牙質接合材に対する添加剤の効果 第二報:抗菌性について" 日本歯科保存学会雑誌. 42,春季特別. 20 (1999)
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[Publications] 子田晃一、松村英雄、福島久典: "抗菌剤の科学と臨床応用 (分担執筆)" 日本歯科評論社, 197 (1998)