1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09672011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田中 孝明 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (30207104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妻鹿 純一 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40190946)
水川 一廣 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (40050025)
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Keywords | 口腔内細菌 / 抗菌剤 / 付着 / プラーク |
Research Abstract |
銀系無機抗菌剤としてイオンピュア(石塚硝子)およびノバロンAG300のS.mutansに対する最小増殖阻止濃度をカップ法によって求めた結果,それぞれ7.5mg/ml,1.3mg/mlであった。 各種抗菌剤の抗菌作用を検索するため液体培地中に抗菌剤を添加し,菌体の経時的な増殖曲線を求めたところ,抗菌剤を添加した培地における菌体の増殖は抑制され,なおかつ菌体が生存していたことから,いずれの抗菌剤も供試菌に対しては静菌的に作用していることがわかった。 また抗菌剤を練り込んだ試料に対するプラーク形成の阻止効果を検索するため,人工プラーク中の非水溶性グルカン量を計測した。これには,5%スクロース加液体培地中に試料を懸垂し水溶性グルカンを洗浄除去した後,付着した人工プラークを音波処理して脱離分散させ,フェノール硫酸法を用いて吸光法から換算した。この結果いずれの試料においても抗菌剤を混入した試料面での人工プラークの形成が抑制された。 菌体の初期付着に対する抗菌効果を検討するため,ラップ密着法の変法を用いた。このラップ密着法は抗菌剤を練り込んだ試料に対する抗菌効果を求めることに対して工業界で用いられている方法である。これを変法し,3時間後の供試菌の生存率を求めた。その結果,抗菌剤の濃度が増すにしたがって生存率は低下し,抗菌効果が増大したことがわかった。
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