1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯原性嚢胞の発育増大におけるサイトカインとMMPの発現機構と機能の解析
Project/Area Number |
09672054
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
窪田 泰孝 九州大学, 歯学部, 助手 (60205151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白砂 兼光 九州大学, 歯学部, 教授 (30093420)
竹之下 康治 九州大学, 歯学部, 助教授 (50117157)
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Keywords | 歯原性嚢胞 / サイトカイン / MMP |
Research Abstract |
歯原性嚢胞の詳細な嚢胞化機序や発育増大機序については未だ不明である。本研究は、歯原性嚢胞におけるIL-1αのマトリックスメタロプロテアーゼの分泌、活性化に対する作用を検討し、歯原性嚢胞の発育増大機構を解明することを目的とした。現在までに下記結果を得ている。 1)歯原性嚢胞の歯原性嚢胞腔内圧は嚢胞の種類にかかわらず、平均約60mmHgを示した。 2)歯原性角化嚢胞の嚢胞内容液中には、含歯性嚢胞と比較して、高濃度のIL-1αが認められた。歯原性角化嚢胞上皮でのIL-1αおよびIL-1αmRNAの発現を調べたところ、含歯性嚢胞や歯根嚢胞の嚢胞上皮と比較して発現増強が認められた。また、この発現は嚢胞開窓術によって低下した。 3)歯原性角化嚢胞の嚢胞内容液中には、他の脳胞と比較して活性型MMP-9の存在が高頻度に認められた。また、歯原性角化嚢胞の嚢胞壁組織培養上清中には、活性型MMP-9は認められなかった。しかし、嚢胞壁培養液中にIL-1αを添加すると培養上清中へのMMP-2、MMP-9分泌の増加とともに、活性型MMP-9が認められた。 4)嚢胞由来上皮細胞のMMP-9産生は、フィプロネクチン存在下でIL-1αの濃度依存性に分泌増加した。 また、IL-1αによってMMP-3、u-PAの分泌増強も認められ、プラスミノーゲン添加によりMMP-9の活性化が生じた。 5)嚢胞由来線維芽細胞のMMP-2産生は、I型コラーゲン存在下でIL-1αの濃度依存性に分泌増加した。またI型コラーゲンとIL-1αによってMT1-MMPが発見され、MMP-2は活性化された。
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