1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト免疫不全ウイルス感染症の口腔病変に関する電子顕微鏡学的研究
Project/Area Number |
09672058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉原 一正 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00117516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 哲郎 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (30232276)
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Keywords | ヒト免疫不全ウイルス(HIV) / 口腔病変 / 電子顕微鏡 / 口腔カンジダ症 / HIV歯周疾患 |
Research Abstract |
ヒト免疫不全ウイルス(以下HIV)感染症患者の大多数は、早期にあるいは、ある時期になると必ず口腔内や顔面に何らかの症状を呈するのが特徴である。これらの口腔病変の発症状態の把握は、エイズの早期診断のみならず、その発症や予後判定の指標の一つとして重要である。今回、HIV感染症患者の口腔病変のなかで発症頻度が高い口腔カンジダ症とHIV歯周疾患に焦点をしぼり、臨床的ならびに電子顕微鏡学的検索を行うことにより、その鑑別法と発症病態を明らかに目的として本研究を企画し現在のところ以下の結果が得られた。 HIV感染症患者に発症した口腔カンジダ症の生検材料を走査型電子顕微鏡で観察すると、剥離傾向の強い上皮細胞の表面や間隙に細長く紐状にのびたCandia albicansの菌糸と球状に上皮細胞に付着する酵母様菌体が多数観察された。 同一標本の走査型電子顕微鏡による検索では、錯角化層から有棘細胞層上部にかけて上皮細胞の細胞質内に直径2μm前後で表面は無構造で透明な細胞壁を中心部に核を有する円形のCadida albicansの菌糸が観察された。
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Research Products
(1 results)