1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09672114
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
一田 利道 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (70094761)
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Keywords | 終日筋電図 / 睡眠時咬筋活動 / 咬合力 / 咬合接触部位 |
Research Abstract |
事前の研究で、顎間距離の増大に応じて、睡眠時咬筋活動が減少し、安静空隙を大きく越える挙上量を付与することで、咬筋活動は有意に減少することが判明した。今回の研究では、最大咬合力の大きさと咬合力負担の左右比率に基づき分類された8人の成人男子について、前歯部でオーバーバイトが-1mmになるように咬合高径を設定した、咬合接触領域の異なる3種類のバイトプレートを装着した上で、睡眠時咬筋活動を記録、分析を行った結果、以下の知見が得られた。 1. 最大咬合力と咬合接触面積との間に有意な相関が認められたが、最大噛み締め時咬筋活動電位との間には有意な相関は認められなかった。 2. バイトプレートの種類の違いと、咬筋筋活動との間には有意な変化は認められなかった。 3. 最大咬合力の小さい群では、片側の一歯に咬合力を負担させた場合、装置無装着と金歯に咬合力を負担させた場合と比較して、咬筋筋活動の有意な減少が認められた。一方、最大咬合力の大きな群では、装置間の有意差はなく、装置の如何を問わず咬筋活動の有意な減少が認められた。 4. 咬合力負担比率が不均等な群では、装置間の有意差はなく、片側一歯に咬合力を負担させた場合、咬筋筋活動の減少が認められた。一方、咬合力負担比率が均等な群では、装置間の有意差はなく、装置によっては咬筋活動の減少が認められるものもあったが、規則性は認められなかった。 以上のことから、本研究において検討した最大咬合力の大きさと、咬合力負担左右比率の違いという被験者の特性に関わらず、咬合力負担領域の片側化により咬筋活動は減少するが、両側に咬合接触が存在している場合は、被験者の持つ特性により変化の程度は異なるものの、咬合圧負担領域の面積の変化は咬筋活動に影響しないことが示された。
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Research Products
(1 results)