Research Abstract |
平成9年度は研究初年度であることから,アンケート調査の整合性を図ることを目的に,青年女子121名を対象とした,生活習慣および健康状態,甘味摂取状況に関するアンケート調査と唾液検査(唾液緩衝能,乳酸菌数,S.mutans数,シュークラーゼ活性)についての調査を実施した。分析については,生活習慣病予防のための口腔保健的アプローチとして関連があると考えれれる口腔保健行動のうち,甘味摂取頻度を目的変数として,生活習慣などとの関連性の分析を数量化I類を用いて行った。その結果,甘味摂取頻度と最も関連があるのはBMIで,以下現在の健康状態,代用甘味料の摂取状況,甘味の食べ過ぎに気をつけているかどうか,飲酒,疲労の状態,甘い物好き,起床時間の順であった。また,代用糖を好んで食べ,BMIが適正でなく,起床時間が遅く,疲労感を持ち,朝食を摂らず,甘いものの食べ過ぎに気をつけていないものが,甘味摂取頻度が高い傾向にあることが明らかとなった。尚,唾液検査との関連性についてては現在,データの分析を行っている段階である。 また,成人を対象とした調査実績については,予定をしていた2ヶ所の保健センターのうち,平成9年末現時点では1保健センターのみで調査を実施となった。しかし来年度は両保健センターでの実施が可能予定である。本年度の実施人数は,男性17名,女子138名の計155名で,調査内容は口腔保健状況(咬合診査を含む),生活習慣に関するアンケート,食事調査である。これらに関するデータは現在入力中であり,また,平成10年度も引き続き実施していくため,データ解析は現時点ではおこなっておらず,来年度のデータが整った時点で解析を開始する予定である。
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