1997 Fiscal Year Annual Research Report
水分との相互作用に及ぼす固体医薬品の結晶性質と表面状態の影響
Project/Area Number |
09672184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小口 敏夫 千葉大学, 医学部, 助教授 (30169255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 恵司 千葉大学, 薬学部, 教授 (50110341)
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Keywords | 水 / 吸着 / 結晶 / アモルファス / 相互作用 / 水和物 / コール酸 / 吸着熱 |
Research Abstract |
ウルソデオキシコール酸結晶を粉砕あるいは噴霧乾燥、溶融急冷することにより得た非晶質試料の物理化学的性質について検討した。粉末X線回析では各非晶質とも同様なハロ-パターンを示したが、熱的挙動や固体状態NMR測定の結果には違いが現れ、非晶質の微視的構造には差があるものと考えられた。水蒸気吸着等温線と非表面積との比較から、水分子は非晶質表面への吸着だけでなく内部への吸収が起こっているものと考えられ、また、各非晶質の水蒸気吸着等温線には若干の違いが認められた。しかし、異なる温度で測定した水蒸気吸着等温線からクラウジウス-クラペイロン式を用いて等量微分吸着熱を算出したところ、それぞれの非晶質は同一の吸着熱曲線を示すという興味のある結果が得られた。 クロモグリク酸ナトリウム結晶は90%RHに保存することにより20%以上の水分を吸収する。その水蒸気吸着等温線は緩やかなカーブを描き、脱湿過程では大きなヒステリシスを示した。調湿チャンバーを装備した粉末X線回析により、水和状態の異なる3つの結晶構造が存在することが明らかとなり、低湿度側から三斜晶、単斜晶、三斜晶の結晶状態をとっていることが明らかとなった。クロモグリク酸ナトリウムを2-プロパノールを貧溶媒とする方法で結晶化させることにより多形を得た。この結晶は階段状の水蒸気吸着等温線を示し、各ステップに対応して少なくとも4つの水和状態の異なる結晶形が存在することが明らかとなった。加熱や調湿操作では、この2つの多形間の転移は観察されていない。また別の調製法により新たな構造をもつ結晶が得られており、現在詳細を検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Oguchi: "Characterization of the Solid-State Properties of Cromolyn Sodium" Pharmaceutical Research. 14・11. s-202-s-202 (1997)
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[Publications] E.Yonemochi: "Crystallization of Ground and Quenched Ursodeoxycholic Acid" Pharmaceutical Research. 14・11. s-229-s-229 (1997)
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[Publications] Y.Tozuka: "Fluorometric Studies of Pyrene Adsorption on PCC" Journal of Colloid and Interface Sciences. (in press). (1998)