1997 Fiscal Year Annual Research Report
感染症早期マーカーとしてのインターロイキン8とその診断法の開発
Project/Area Number |
09672350
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
神田 亨勉 群馬大学, 医学部, 助手 (40261838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 功 群馬大学, 医学部, 教授 (50008273)
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Keywords | インターロイキン-8 / ウエスタンブロッテイング / サイトカイン |
Research Abstract |
敗血症で来院した患者65人の血中IL-8レベルを測定したところ、異常高値(>10pg/ml)となり、100%の感受性を示した。健常人で、92%は10pg/ml以下であった。化学療法中の白血病患者は、従来の感染症マーカーである好中球数はあてにならず、患者の血中IL-8を測定しCRPや発熱の上昇と比較検討した。血中IL-8は、従来の感染症マーカーであるCRPや好中球そして発熱のいずれよりも早期に上昇した。培養においても、ヒトモノサイトでPMA刺激後1時間よりIL-8mRNA発現が認められる。以上より、血中IL-8の測定は、極く早期の感染症疾患の活動を同定できる新しいマーカーであることが示唆された。私たちはウイルス性心筋炎に対する免疫療法を行ってきており、IL-6を代表とする炎症性サイトカインは、急性期の炎症を抑制することがわかった。心臓粘液腫内にあるサイトカインから、分子量10-13kDの特有なIL-8サブクラスを発見し、SDS-PAGE電気泳動と抗IL-8抗体によるウエスタンブロッテイングによって解明した。加えて、好中球やマクロファージの抗IL-8抗体によるウエスタンブロッテイングによって、本来のバンド以外の新しい分子量のサブクラスの存在を単球で認めている。血中に流出するIL-8を早期微量で判定可能となり、一般内科医のスクリーニングとして利用できる。
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