1999 Fiscal Year Annual Research Report
外科系看護婦の臨床的推論による手術患者の経過把握に関する研究
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09672377
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井上 智子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (20151615)
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Keywords | 外科系看護婦 / 手術患者 / 看護問題 |
Research Abstract |
看護問題出現状況の疾患及び術式群別分析の結果 外科系看護婦の手術患者の経過に対する臨床的推論能力を知るために、手術患者の術後看護計画の分析を引き続き行い、本年度は疾患とそれに伴う術式群別に、看護問題の出現状況を分析した。 食道がん患者31例の分析では、看護問題の出現状況は、(1)呼吸器合併症、(2)精神的苦痛・不穏、(3)疼痛・苦痛、(4)離床の遅れ、であった。胃癌患者39例の分析では、(1)呼吸器合併症、(2)身体的苦痛、(3)不安、(4)腰痛、であった。肝がん患者26例の結果は、(1)呼吸器合併症、(2)精神的苦痛、(3)肝不全の危険性、(4)身体的苦痛、であった。膵臓がん23例の分析結果は、(1)呼吸器合併症、(2)離床の遅れ、(3)不安、(4)身体的苦痛、であった。結腸がん20例の分析結果は、(1)呼吸器合併症、(2)イレウスの危険性、(3)不安、であった。直腸がん21例では、(1)人工肛門に対する不安、(2)呼吸器合併症、(3)身体的苦痛、であった。 疾患及び術式群別の分析より、看護問題1位として出現する頻度の最も高いものは、呼吸合併症であった。これは高齢者の増加と手術適応患者の拡大がもたらすもので、手術患者の経過把握において重要視し、対策が迫れられてる問題であることが明らかとなった。
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