1997 Fiscal Year Annual Research Report
チームアプローチによるインスリン依存型糖尿病の患者教育の方法論に関する研究
Project/Area Number |
09672402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中村 廣子 愛媛大学, 医学部, 助教授 (40263925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野坂 仁美 愛媛大学, 医学部, 助手 (70284403)
伊藤 卓夫 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (00243783)
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Keywords | インスリン依存型糖尿病 / 糖尿病の患者教育 / 糖尿病キャンプ / チームアプローチ |
Research Abstract |
平成9年度の研究は、インスリン依存型糖尿病患者の発症児時の初期教育、糖尿病キャンプでの教育の現状調査と分析が中心である。 1)インスリン依存型糖尿病の発病時の教育の重要性は高く、発症年齢や理解力、発症形態、家族の支援姿勢のレベルによる影響が大きい。標準的な教育計画と看護計画を示して、個々に対する教育展開を進めている。その具体的な展開とその評価について、個々の事例から具体的に効果的教育の要因を分析中である。現段階では、発症時の症状の重篤性はかえってその後の教育の意識を高めることがあり、家族と学校への教育は日常生活の移行に不可欠で長期展望が必要であること、実践的なチ-プアプローチが可能である糖尿病キャンプを教育評価と継続教育の機会に活用することなどの実践に有用な要因を確認した。 2)糖尿病キャンプ参加者の中から中学生3名、小学生3名の家庭、学校訪問を実施して、学校生活での低血糖対策を中心に調査した。糖尿病キャップの教育は、年少児の自己管理に特に効果的であることが確認され、学校生活でのサポートシステムは患者自身の自己管理の能力レベルによって整備されていた。成長に伴う自立とサポート内容との接点をどのように設定していくかが課題である。 3)患者を中心にした家族や学校を含めたチームアプローチによる教育を考慮して、家族の糖尿病教育やキャンプの効果に対する調査を実施した。その結果、罹病期間が長くなるほどその効果は高く評価され期待も大きくなることを確認した。 以上の調査から、効果的な教育展開の要因を明確化した段階である。これらを実践ある方法論として示すためには、看護理論との関連や看護モデルとしての明確化、教育のデジタルシステムを用いたシステム設計、人的システム設計へ発展させていく計画である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kaichikida,Keiko NaNamura: "Diabetes Camp in Asia and South Eeast Asia" IDF Bulletin. 41(3). 26-30 (1996)
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[Publications] 中村慶子: "国際糖尿病キャンプでの活動 国際糖尿病キャンプの意義と教育的効果" 日本糖尿病教育・看護学会誌. 1(1). 90- (1997)
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[Publications] 山崎知恵子・中村慶子他: "インスリン依存型糖尿病発症時の看護方法と課題" 日本糖尿病教育・看護学会誌. 1(1). 33- (1997)
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[Publications] 河口てる子編(中村慶子): "糖尿病患者のQOLと看護(小児患者・家族のQOL)" 医学書院, 240 (1998)