1997 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
09672406
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Research Institution | 大分医科大学 |
|---|
Principal Investigator |
豊澤 英子 大分医科大学, 医学部, 助教授 (40253801)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 重行 大分医科大学, 医学部, 教授 (10033341)
中村 紘一 大分医科大学, 医学部, 助教授 (30045520)
三重野 英子 大分医科大学, 医学部, 助手 (60209723)
|
|---|
| Keywords | 老年者 / 服薬コンプライアンス / 薬物治療 / 患者-医師関係 / 服薬指導 / 副作用 / 治療効果 |
|---|
| Research Abstract |
老年者の服薬行動に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的として、外来通院中で薬物治療を受けている老年患者のうち、研究目的と方法について説明し、同意の得られた患者を対象として、質問調査を実施した。質問項目は保健信念モデル(Health Belief Model)を基盤とし、平成7〜8年度の科学研究費(一般研究C)の結果より著者らが開発した概念枠組みを用いて構築した。medication complianceの測定指標としては、患者の最近2週間の服薬状況の自己申告(visual analog scale)、服薬状況の聴きとり及び残薬量の測定法を用いた。
その結果、ほとんどの患者は、薬物治療は重要で治療効果はある程度あると認識していた。指示された薬の90%はきちんと服用していると回答した。また、健康状態が回復していると感じている人のcomplianceは良い傾向を示した。医師の服薬指導にはある程度満足しているが、副作用や薬効について十分に説明してほしいと望んでおり、副作用に対する不安を示した。投薬カレンダーや保管方法などによりcomplianceを高めるための工夫を行っていた。服薬行動に関与する要因として、治療効果、患者・医師関係、服薬指導、副作用への不安が示唆された。
平成10年度においては、服薬行動と上記の要因の関連性についてさらに分析を深め、compliance予測表の開発を目指したい。
|
