1997 Fiscal Year Annual Research Report
老人保健施設の看護の機能に関する研究-老年者と家族の意識を中心に
Project/Area Number |
09672410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
巻田 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (90219303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穂積 恵子 (山本 恵子) 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (60274982)
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Keywords | 老人保健施設 / リハビリテーション / 在宅支援 |
Research Abstract |
老年者への生活支援の場は、在宅の方向にあるが、施設の支えがなければ在宅での生活は維持できないともいえる。地域の施設の整備状況や家族状況などによって、施設の役割は異なってくるが、老人保健施設(以下老健施設)は、在宅支援の立場から大変重要と考える。そこで、老人保健施設の役割を、リハビリテーション、在宅支援、長期療養・終末期ケアといった面から検討し、その中における看護の機能を明らかにすることを目的とした。 今年度は、茨城県下における老人保健施設の実情を把握するため、平成8年6月までに開設されていた35施設を対象に郵送調査を行い、24施設(68.6%)から回答を得た。主な調査項目は、リハビリテーション、在宅支援の状況、他機関との連携、看護態勢などである。詳細な解析は次年度に行うが、以下のようなことが知見として得られている。(1)リハビリテーションの主な担当者は理学療法士であり(80.0%)、作業療法士は13.3%であった。機能訓練室に対する評価は、全体としては「普通」から「良い」という評価が8割を占めていたが、広さや使い勝手に対する評価は、30〜40%が「悪い」としていた。(2)ショートステイは、全部の施設で実施されていたが、送迎サービスがあるのは26%の施設であった。デイケアは、行っていないのは1施設のみであり、全て送迎のある特別デイケアが行われていた。(3)他機関との連携は、協力病院との連携を重視している施設が約83%、在宅介護支援センターとの連携重視が52%であったが、訪問看護ステーションとの連携を重視していた施設は17%に過ぎなかった。(4)看護婦の夜勤状況は、常時看護婦が夜勤をしていたのは60%で、ロ-テーションに入り、介護職だけの夜勤の時はいつでも呼び出しに応じられるようにしているという施設が、40%であった。 今後、さらにデータの解析を進めるとともに、老年者や家族の聞き取り調査を進めていきたい。
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