1997 Fiscal Year Annual Research Report
更年期女性への看護援助システム「メノポウズクラス」の開発に関する研究
Project/Area Number |
09672411
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
吉沢 豊子 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (80281252)
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Keywords | 更年期 / 女性の体験 / ライフスタイル / 内容分析 / 更年期障害 |
Research Abstract |
平成9年度の研究目的は、更年期女性のライフスタイルと更年期障害を含めた健康度の全国調査である。方法:質問紙の作成:女性は更年期を身体的、社会文化的、心理的側面から体験しているという前提のもと質問紙を構成した、身体的(更年期身体症状45項目、月経前期症状の有無、人工妊娠中絶、流産、マタニティーブルーとの関係、健康状態の認識)社会文化的体験(最近のストレス、ソーシャルサポート、実母の更年期体験、)心理的体験(更年期の認識、老いへの認識、閉経への認識)ライフスタイル39項目である。対象:長野県、広島県、大阪府のおよそ3000名の中高年女性(45-65歳)対象に質問紙を郵送した。その結果回収率は56.7%であった。分析:心理的体験は文章完成法により回答を求めたことから、この分析を最初に開始し、その手法として内容分析の手法を取った。内容分析の結果:「更年期への認識」は7つの捉え方を抽出することができた。「年を取ることの認識」は8の捉え方、「閉経に対する認識」は6つの捉え方が浮かび上がってきた。更年期の捉え方で特徴的なものは、「無視」である。これは更年期を認識しているが無視することによって更年期を切り抜けようという現われである。特にこの「無視」は日本特有のもので、欧米では少ない認識である。日本人女性の更年期障害の訴えが欧米に比較して少ないというのは、この特徴からきているとも考えられる。また、年齢による捉え方の違いなどが浮かび上がってきており、まだ分析途中ではあるが日本人女性の更年期の特徴をさらに深く分析し、明らかにしていきたい。
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