1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
堤 江美子 大妻女子大学, 社会情報学部, 助教授 (70133121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪又 美栄子 昭和女子大学, 生活科学部, 助教授 (50184784)
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Keywords | 腰部 / 3次元計測 / 衣服設計 / 展開図 / 包絡面 |
Research Abstract |
18才から22才までの女子100名の腰部主要断面形状から生体学的腰部形状モデルを作成し、また、腰部断面形状の図形特徴量から主成分分析により基本的特徴を統計的に明らかにした。次に、立体とその展開面の関係を用いて衣服設計時の貴本的留意点を抽出するアルゴリズムを構築した。具体的には、生体学的モデルから、腰部を包括し、かつ、腰部を覆う布の下垂を考慮に入れた腰部衣服形状基本モデル、およびその側面の平面展開図(包絡面展開図)を図学的手法により作成した。以上の結果を用いて、腰部形状特徴と衣服形状基本モデル、および、その平面展開図の関係を分析し、立体とその展開面の間の関係を抽出した。以下に主な結果を述べる。 1.腰部形状の基本的特徴:主成分分析の結果、第5主成分までで腰部形状の変異の約80%が説明された。「大きさの因子」と解釈された第1主成分以下、各主成分によって説明された特徴には、腰部に包含されている椎骨並びの前後方向での位置的変異、皮下脂肪の量的変異や沈着する位置的変異などとの関係が認められ、個人個人の腰部を集団の中で分析する際に、どのような部位に着目すれば良いのかという指標を得ることができた。また、主成分得点と被験者の写真データ観察結果との比較から、体幹上部の彎曲と腰部形状の有機的関係なども推察できた。 2.腰部展開図形状の分析:衣服形状基本モデルと、その平面展開図の関係を分析した結果、皮下脂肪などを原因とする腰部形状の部位別の丸み具合や突出程度を、いわゆる巻尺により計測される周長の動向や断面重合図などを手がかりにした場合よりも明確に把握できた。また、包絡面展開図は衣服設計に不要な陥凹部の情報を排除した形で腰部を簡潔に表現しているので、従来の生体そのものの3次元的計測データに比べて、衣服設計という応用的な立場の形の分析において有効性が認められた。
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