1998 Fiscal Year Annual Research Report
大麦分級粉からのアミノペプチターゼの諸性質とその利用に関する研究
Project/Area Number |
09680047
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Research Institution | MUKOGAWA WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
土井 裕司 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教授 (50106267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 美佐子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助手 (10231268)
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Keywords | 大麦分級粉 / アミノペプチダーゼ / 中性アミノペプチダーゼ / 基質親和性 |
Research Abstract |
本研究者は先に、大麦穀粒の表面近くから得られる分級粉中にアミノペプチダーゼが存在することを見いだしている。ここでは、その精製を確立し、諸性質を明かにし、その利用のための基礎データを蓄積することを目的としている。 大麦のアミノペプチダーゼは、95-85%分級粉から、冷アセトン処理、酢酸緩衝液抽出、硫安分別、Sephacryl S-200HRゲル濾過、PEIイオン交換、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、そして、Sephacryl S-100HRゲル濾過の過程によって精製された。 精製酵素標品の至適pHが各種合成基質を用いて検討された結果、いずれの基質に対しても、pH7.0-8.0の間にあった。ロイシン-p-ニトロアニリドを基質としたとき、至適pHは7.0、Km値は0.22mMであった。p-ニトロアニリド基質では、フェニールアラニンを基質としたときに反応速度が速く、ロイシンの約2.4倍であった。イミノ酸や塩基性アミノ酸に対しては約1/3であった。フエニールアラニン-β-ナフチルアミドを基質としたとき、至適pH8.0、Km値0.047mMであった。本酵素は、p-ニトロアニリド基質よりはβ-ナフチルアミド基質に親和性が大きく、イソロイシン-β-ナフチルアミドでKm値0.15mM、セリン-β-ナフチルアミドでKm値0.57mMであった。酸性アミノ酸のβ-ナフチルアミドは加水分解されなかった。チオール酵素阻害剤であるロイペプチンでは阻害されなかった。 以上の結果から、本酵素はMikola and Mikolaの分類では、ニュートラルアミノペプチダーゼに分類されると結論した。
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