1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
三成 由美 中村学園短期大学, 食物栄養科, 助教授 (60239324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳井 教孝 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (50207544)
楠 喜久枝 中村学園短期大学, 食物栄養科, 教授 (80069765)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 食療中薬 / カルシウム / ヘルシーメニュー / 家庭料理 |
Research Abstract |
1.骨検診受診者についての検討 福岡県S町で実施された平成8年、9年の骨粗鬆症検診をともに受診した251名について、骨密度の変化に及ぼす因子を検討した。骨密度が減少した群を次のように定義した。平成9年の骨密度をB9、平成8年の骨密度をB8として(B9-B8)*100/B8を求め、この値が-4.5%以下を減少群とした。 骨密度減少に及ぼす因子をロジステック回帰で相対危険度を求め検討した。その結果、牛乳摂取、豆腐摂取は骨密度減少に有意な関連はみられなかった。また、日常活動強度が普通以上の者に比べ、軽い者の骨密度減少の相対危険度は1.6(95%信頼区間:0.806-3.088)とリスクの高まりはみられたが、有意な差ではなかった。年齢では、30歳代の者に比べ、40歳代、50歳代、60歳代はそれぞれ、0.48(0.201-1.101)、0.13(0.053-0.290)、0.12(0.040-0.331)となり、高齢者ほど減少のリスクは小さい結果を示した。食生活、活動強度は骨密度減少に関連がなかったが、30歳代が骨密度減少の高危険群であることが示唆された。今回の結果は、これまでほとんど報告されておらず、今後、検診を継続しながら検討を加えていく。 2.骨粗鬆症予防食の作成 四季4ヵ月間の食事の摂取記録法により、季節に変動のないカルシウム摂取に寄与している牛乳、豆腐、鶏卵、チーズ、食パン、アイスクリーム、キャベツ、ヨ-グルト、胡麻などを同じ調査の献立の上位150品にアレンジしてメニューを作成した。さらに、中医で「骨」の強化には、「腎」を中心とする関連臓腑の生理作用の正常化が必要だといわれるので、帰経に「腎」を含む食療中薬で補腎作用のある黒大豆・黒胡麻・枸杞子入り菓子、肉柱・胡桃仁・枸杞子入り菓子を試作し、骨粗鬆症での予防食を作成した。
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