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1999 Fiscal Year Annual Research Report

生薬を利用した骨粗鬆症予防食プログラムの評価

Research Project

Project/Area Number 09680050
Research InstitutionNakamura Gakuen University

Principal Investigator

三成 由美  中村学園大学短期大学部, 食物栄養科, 教授 (60239324)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 徳井 教孝  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (50207544)
Keywords地域住民 / 薬膳 / 骨粗鬆症 / 中医学 / 食生活調査 / Insulin-like growth factor I / 介入研究
Research Abstract

【目的】
中医学では、腎は骨を司るという理論があり、腎機能強化が骨を強くすることが言われてきた。腎機能強化による骨粗鬆症予防効果がみられれば、カルシウム摂取指導を加えた非常に効果的な骨粗鬆症予防活動が可能と考えられる。そこで、地域住民を対象にした薬膳パンによる骨粗鬆症予防効果の評価を行ったので報告する。
【方法】
対象者は、福岡県S町において骨検診を受診した50、60歳代の女性277名である。1998年9月の骨検診時に、問診、食生活調査、採血、中医学弁証を行った。中医学弁症により、腎陰虚、腎陽虚、平の3つの群に分類した。中医学理論に基づき、腎陰虚、腎陽虚に対する薬膳を次のように用意した。腎陰虚:黒大豆、黒ごま、枸杞、腎陽虚:シナモン、クルミ、枸杞。これらの食品を含んだ薬膳パンを製造してもらった。平の群には何も関与しなかった。1998年10月から1999年1月までの3ヵ月間、毎日摂取してもらうために2週間に1回宅配を行った。1999年1月に再び、問診、食生活調査、採血を実施した。血液分析として、骨代謝に関するInsulin-like growth factor I(IGF-I)を測定した。解析は、薬膳パン摂取前後にIGF-Iの変化率を検討した。
変化率(%)=
(第2回時のIGF-Iの値-第1回時のIGF-Iの値)×100/(第1回時のIGF-Iの値)
【結果、および考察】
腎陰虚、腎陽虚、平の変化率は、それぞれ、18.8%、14.0%、8.3%で腎陰虚の群が平に比べ、有意にIGF-Iのレベルが増加した。腎陽虚でも、平に比べ増加率は高かったが有意ではなかった。IGF-Iは、骨粗鬆症者は正常者に比べ低い値を示すことが報告されている。したがって、この値が増加したことは骨代謝によい影響を及ぼすことが示唆される。今回の研究から、個人の証にあった薬膳パンを摂取することで、骨粗鬆症予防につながる可能性が広がり、今後、骨密度への影響を長期間みていく研究が必要となる。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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