1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680055
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin Junior College |
Principal Investigator |
津久井 亜紀夫 東京家政学院短期大学, 生活科学科, 教授 (70132090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敦子 東京家政学院短期大学, 生活科学科, 助手
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Keywords | 野菜 / 果実 / 甘藷 / 酢酸発酵 / 安定性 / アントシアニン色素 / 色調 / Acetobacter pasteurianus |
Research Abstract |
【目的】平成9年度は甘藷(関係55号)、紫蘇、赤キャベツ、ぶどう(巨峰)および黒大豆のアントシアニン色素(AN)を用いて、酢酸発酵中の影響について検討した。平成10年度は甘藷(山川紫)、エルダーベリー、赤大根、イチゴおよびブドウジュースを用いて酢酸発酵中のANの変化について検討した。 【方法】昨年と同様に、3%トリフルオロ酢酸(TFA)でANを抽出した。濾過後ダイヤイオンHP-20カラムに吸着させ、洗浄後50%CH_3CN-1%TFAでANを溶出した。この各AN溶液をエーテルで沈殿、濾過を繰り返して各ANの粉末が得られた。これら各ANを純米酒(アルコール濃度6%)に添加し、Acetobacter pasteurianus NC11085の菌株を用いて60日間まで経日的に発酵させた。各ANの残存率は吸光度525nmで測定した。また色差計でハンター尺度のL.a.b値の測定、褐変度、pH、滴定酸度およびアルコール、酢酸を定量した。 【結果】昨年同様酢酸発酵21日目で、エチルアルコールが酢酸に変化した。その時のpHは平均2.60、滴定酸度は3,97%であり、褐変度はほとんど同じであった。発酵21日目でイチゴANの吸光度が約5倍、赤大根ANが約3.5倍に増加した。その他のANは約2〜1.5倍と増加した。発酵60日目の吸光度はイチゴANが若干低下したが、他のANは変化がなかった。 【今後の研究展開に関する計画】平成9年度同様平成10年度も同様に他の野菜や果実を用いて酢酸発酵を行い、分析をした。次年度は高速液体クロマトグラフィー分析により酢酸発酵中の主ピークの変化について詳細に検討を行う。
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