1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石原 昭彦 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90184548)
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Keywords | 高齢者 / 最大筋力 / 予備能力 |
Research Abstract |
本研究では、50歳代、60歳代、70歳代、80歳代の男性(各年代8名)ならびに女性(各年代10名)を用いて、最大努力による肘および膝関節の屈曲および伸展時の筋力を把握し、各世代の骨格筋における「予備能力」を明らかにすることを目的とした。 運動には、研究室で独自に開発した運動機器を用いる。この機器は、個々の意思に任せて最大努力で筋力を発揮できるように工夫してあり、個人の体力水準に合わせて運動を行えることが特徴である。したがって、本研究で用いる運動は、強制的なものではなく、怪我やストレスを心配する必要がない。 50歳代から80歳代にかけて加齢にともなう最大努力による肘および膝関節の屈曲および伸展時の筋力低下が認められた。さらに、この減少は男女ともに認められた。日常に発揮している平均的な筋力と最大努力による筋力の差(予備能力)も加齢にともない減少することが確認された。 加齢にともなう予備能力の低下は、特に大きな力を発揮するときに働く「速筋線維」の萎縮や代謝機能の低下によるものと考えられる。したがって、第2年度の研究では、各世代に「速筋線維」を活動させるような強度の高い筋力トレーニングを行わせて、加齢にともなう予備能力の差の減少がどのように変化するのか検討する。
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