1997 Fiscal Year Annual Research Report
リズム運動,ボディワークの精神生理学的検討-リズミカルなボディコンタクトについて
Project/Area Number |
09680108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
平井 タカネ 奈良女子大学, 文学部, 教授 (30107346)
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Keywords | ボディワーク / Body Contact / リラクセーション / リズム運動 / 精神生理学 / メンタルテンポ |
Research Abstract |
まず、心身のリラクセーションを目的としたボディワーク時の心理生理学的変化について検討するための実験を進めている。これまでにボディワークを受けたときの状態については、脳波的知見を少し報告しているので、今回は、ボディワーク(異なる速度で背中を撫でる)の「仕手」と「受け手」の両者における心理生理的変動を対象として実技と解析をしている。現在実技は女子大学生を対象に、テレメーターによる心拍活動、呼吸活動の測定記録及び気分調査を行っている。解析は「仕手」と「受け手」それそれにおける変化特性、さらにこれらのデータより両者の関係について心理生理学的側面から考察を行う予定である。解析の途中ではあるが、ワーク後は「仕手」も「受け手」もPOMSの「疲労-無力」尺度を除くすべての尺度が低下し、またメンタルテンポも遅くなった。なお、ワークの速度が15/minと60/minでは「受け手」の内省報告から15/minの方が心地よく感じられることが示された。このことについては、今後の年齢による相違についての実験結果が興味あるところである。 次に、このようなBody contactに関する文化的相違との関連性についても検討を進める予定であるが、特に本年度は韓国における臨床芸術学会及び大韓舞踊学会の2つの学会から招待され、身体表現と精神療法についての講演・シンポジウム、ワークショップを行ったところ、多くの示唆を得ることができた。さらに比較検討を深めたいと考えている。
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