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1998 Fiscal Year Annual Research Report

咀嚼機能と運動機能(特に筋出力系)の関連についての基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 09680125
Research InstitutionKOKUSHIKAN UNVERSITY

Principal Investigator

内藤 祐子  国士舘大学, 体育学部, 助教授 (00147258)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高柳 篤史  東京歯科大学, 歯学部, 講師
松本 高明  国士舘大学, 体育学部, 助教授 (10245681)
市川 公一  国士舘大学, 体育学部, 教授 (90119066)
Keywordsbiting force / bone mineral density
Research Abstract

最近,咬合力や咀嚼に代表される口腔機能は人々の健康・維持におおいに関わっていることが社会的に認識されはじめた。食物を咀嚼するということは単に消化・吸収を助けるだけでなく、顎口腔系機能の発育や口腔内感覚器官を介して脳の活性化をもたらしている。近年,小児に多く見られる交叉咬合の原因の一つに咬合力の低下すなわち咀嚼筋活動の少なさがあげられている。咀嚼筋活動の減少は顎骨の成長に影響を及ぼすと考えられている。一方,歯牙を喪失して咀嚼能力が低下すると顎骨では骨吸収がおこる。したがって高齢者における咀嚼能力の低下は骨粗鬆症をもたらす可能性もある。本研究では体育学部男子大学生を対象に咬合機能,顎運動機能と骨密度の関係について検討を加えた。
その結果,1)咬合力の平均値は282.2N,咬合力バランスは43.1%,ゴニアル角度は135度であり,下顎下縁長は98cmであった。被験者の骨密度は平均1.19g/cm^2で1.56g/cm^2から1.03g/cm^2と広域に分布していた。2)骨密度を目的変数に、顎運動機能を説明変数にして重回帰分析をおこなうと正の相関関係が得られた(p=0.0303)。特に下顎下縁長は骨密度と正の相関(p=0.0146)を示した。3)咬合機能を説明変数とした重回帰分析では骨密度と咬合機能(咬合力,咬合力バランス)との間には有意な相関関係は認められなかった。しかし,本実験では下顎下縁長と骨密度との間に有意な正の相関関係を得ている。下顎骨の発達には咀嚼筋の影響を強く受ける。したがって顎骨が発達している学生では骨塩量も高いという本実験結果は間接的に咀嚼機能と全身骨密度が関連していることを裏付けると考えられる。さらに,口腔領域において歯牙を喪失して咀嚼機能が低下すると急速に顎骨が退化することから顎口腔機能の発達は顎骨の骨密度を増加させる働きがあると考えられる。本研究によって,咀嚼力に影響を及ぼす顎骨の発達したものほど骨塩量が高いことが明らかとなった。このことは,咀嚼機能の維持も骨密度低下予防のひとつとして考えられ,顎口腔機能は全身機能に影響を及ぼすことが示された。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 内藤祐子: "スポーツ選手の顎口腔機能について(第二報)" 国士舘大学体育研究所報. 16. 35-40 (1998)

  • [Publications] 内藤祐子: "男子体育学部大学生の顎口腔機能と骨密度" 国士舘大学体育研究所報. (印刷中).

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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