1997 Fiscal Year Annual Research Report
ポールの大変形特性を考慮した棒高跳び競技の運動力学的解析
Project/Area Number |
09680133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
大島 成通 名城大学, 理工学部, 助手 (00278326)
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Keywords | 棒高跳び問題 / ポールの変形 / バイオメカニクス / 大変形解析 / 非線形変形解析 / 弾性解析 / 生体運動 / シミュレーション |
Research Abstract |
1.ポール大変形の理論的解析 ポールには跳躍者の体重がかかったり,腕による身体の引き上げ,押し上げの力も作用することから,本研究では,ポールを軸方向の圧縮力と曲げモーメントを同時に受ける弾性体としてモデル化し,種々の負荷条件にあるポールの大たわみ変形について微分幾何学上厳密な式を適用して非線形解析することにより,ポールの水平及び垂直方向変位についてだ円積分を用いた理論解を導いた。導いた理論より次の知見が得られた。(1)ポールに変曲点が現れるようなモーメント(負)を負荷した場合は,モーメントを負荷しない場合よりもポールから大きな反発力が得られる。(2)逆に,変曲点が現れないようなモーメント(正)を負荷した場合は,小さな反発力となる。これらのことから,衝撃を吸収したいポール打突時には正のモーメントを,反発力を得たい跳躍後半では負のモーメントをボールに作用させることが跳躍高さを得るテクニックではないかと推測される。 2.ポール大変形のモデル実験装置の試作および予備実験 大たわみ変形試験を行い得る実験装置を試作した。試作実験装置は最低限の機能を有するものとしてLMガイドを備えた。試作実験装置を用いて,ポールを模した細長試料(ピアノ線など)の大たわみ変形について予備実験を行い,実験装置の不具合,改良点の検討を行った。
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