2000 Fiscal Year Annual Research Report
高校生における日常生活時の不定愁訴の発現に及ぼす運動の影響について
Project/Area Number |
09680144
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Research Institution | Kurashiki City College |
Principal Investigator |
前橋 明 倉敷市立短期大学, 保育学科, 教授 (80199637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中永 征太郎 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 教授 (10069122)
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Keywords | 女子高校生 / 体重 / 体成分 / 季節変動 / 体脂肪 / 除脂肪量 / 体重管理 / 健康管理 |
Research Abstract |
高校生の体重の変動に対する体脂肪と除脂肪との関係を知ることは、高校生にとって、健康の自己管理を行う際に必要なことではないかと考え、本年度は、体重・体成分の季節変動を測定・整理することとした。方法は、普通科女子高校生194名を対象に、タニタ製の体内脂肪計を使用し、体重と体成分を測定した。測定は、各学期の始めと終わりに計6回、実施した。 その結果、(1)体重の変化は、5月から翌年の2月の間において、最高は2月の52.8kg、最低は9月の51.23kgとなり、体重の変動幅は僅少であった。 (2)体脂肪率の変動は、5月に対し7月が有意に低下し、12月から2月にかけて有意に高い値を維持した。その変動幅は、4%であった。 (3)体脂肪量は、5月から9月にかけては、ほぼ13kgを維持し、12月から2月の脂肪量は約15kgとなり、5月に比して有意に増加した。 (4)除脂肪率は、5月から7月にかけて有意に増加し、その後、12月にかけて減少した。その後2月までは、ほぼ72%であった。除脂肪量についても、ほぼ類似した様相を呈した。体脂肪率・体脂肪量・除脂肪率・除脂肪量は、すべて有意な相関性が認められたが、相関係数にはかなりの差がみられ、体脂肪に対しては、体脂肪との相関は常に高値となった。つまり、体重の変動は、直接体脂肪量を反映しているものであった。一方、除脂肪率は、常に負の相関となり、体脂肪の増加は、除脂肪の減少として捉えることができた。 体重の年間変動に対して、体脂肪・除脂肪量の変動は大きく、12月から2月にかけて両者の値には、顕著な差異がみられた。これは、体重との相関に現れるものであった。つまり、冬季の体脂肪の増加に対して、除脂肪の減少がみられたことから、冬季の体重管理の重要性が示唆された。
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[Publications] 寺坂鋭子,前橋明,中永征太郎: "生活リズムの固定化の必要性-高校生の場合-"幼少児健康教育研究. 第9巻第1号. 56-60 (2000)
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[Publications] 前橋明,寺坂鋭子,中永征太郎: "女子高校生の体育授業前後の生体変動"倉敷市立短期大学研究紀要. 第34号. 13-17 (2001)
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[Publications] 前橋明,寺坂鋭子,中永征太郎: "器械運動種目導入による女子高校生の体育授業の効果について"倉敷市立短期大学研究紀要. 第34号. 7-11 (2001)
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[Publications] 寺坂鋭子,前橋明,中永征太郎: "女子高校生における体重・体成分の季節変動"日本体育学会第51回大会号. 470 (2000)
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[Publications] 中永征太郎,寺坂鋭子,前橋明: "高校生の健康状態・日常生活時の活気・体力の自己評価相互の関係"日本体育学会第51回大会号. 456 (2000)
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[Publications] 前橋明,寺坂鋭子,中永征太郎: "高校生の体育授業後のレウスコアと疲労度・握力値の関係"第47回日本学校保健学会講演集. 606-613 (2000)