1997 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを利用した「教育相談システム」の実用化に関する研究
Project/Area Number |
09680222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
近藤 勲 岡山大学, 教育学部, 教授 (50033361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 秀和 岡山大学, 教育学部, 助教授 (70135672)
山本 秀樹 岡山大学, 教育学部, 教授 (40032940)
古市 裕一 岡山大学, 教育学部, 助教授 (80116095)
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Keywords | インターネット / 教育相談・臨床 / 教員研修 / 教育システム開発 / 多地点テレビ会議システム / 教師支援 |
Research Abstract |
研究初年度の今年は、平成8年度までに整備されたネットワーク環境を更に強化させるためのコンピュータ及びその周辺装置を購入し、大学間及び大学と県教育センター更に個人宅間とのインターネットを経由した多地点テレビ会議システムの映像・音声の通信実験を行った。この実験では、独自のリフレクターを設置するため、ホワイトパイン社のリフレクター用ソフトを購入した他、インターネット上で提供されているフリーウェアの「CU-SeeMe」及びホワイトパイン社の「CU-SeeMe」をも購入した。本実験を通して得た知見を以下にまとめる。 (1)sinetで結ばれている大学間で映像・音声の送受信を行う実験として、本学と香川大学教育学部間で実施して結果は、512Kbpsの伝送速度にもかかわらず、時間帯によっては、音声が断続する現象が見られた。映像については、0.2〜12,3fpsと幅があり、トラフィック状況に大きく影響される。 (2)個人宅では民間のプロバイダーと契約しているが、回線はNTTのINS64でインターネットに接続している場合、プロバイダー間での映像・音声の伝送状態は、音声については一部断絶が見られるものの実用にはあまり支障がない。映像については、数フレーム程度が確保されている。 (3)sinetと民間のプロバイダーが参入しているネットワークとのリンクでは、回線速度が極めて低い。映像・音声の不通話状態から判断すると、数Kbps以下であると推測される。 (4)パソコン(Aptiva 750)に設置されたホワイトパイン社のリフレクターは、利用者をIPアドレスの登録制により制限できるほか、利用者のグル-ピングができるため、利用目的によって優先順位を付けることができる。 (5)本研究の推進が契機となって、インターネット接続が未設置であった県教育センターのコンピュータネットワーク環境がINS64の設置と導入により、センター内のネットワーク環境が整備されるようになるという副次効果が見られた。 (6)教育相談用に向けての多地点テレビ会議システムをハードウェアの面と同時に実用化に向けての各種の利用実験を開始した。
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[Publications] 近藤勲, 古市裕一, 平松茂, 原範幸, 瀬崎強一, 佐々木弘記, 松下文夫: "多地点テレビ会議システムを用いた教育相談システムの実用化の-検討-教育相談に関わる教師支援体制の構築をめざして-" 日本教育工学会研究報告集. JET 97-4. 9-16 (1997)
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[Publications] 近藤勲, 古市裕一, 平松茂, 原範幸, 瀬崎強一, 佐々木弘記, 松下文夫: "インターネットを利用した教育相談システムの実用化に伴う課題の-検討" 教育工学関連学協会連合第5回全国大会講演論文集. JCET 1997. 273-274 (1997)
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[Publications] 近藤勲, 古市裕一, 平松茂, 原範幸, 瀬崎強一, 佐々木弘記, 松下文夫: "多地点テレビ会議システムを援用した教育相談システムの実用化への検討" 日本教育工学会研究報告集. JET 97-6. 7-14 (1997)