1998 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットによる理科教育現場に関する情報収集とそれに基づく物理教材開発
Project/Area Number |
09680264
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
加藤 好博 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70030343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越桐 國雄 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (90153527)
木立 英行 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (40153142)
萩原 武士 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40030374)
島田 昌敏 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40030332)
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Keywords | インターネット / 理科教育 / 物理教材 / 探究学習 / 課題研究 / データベース / コンピュータ計測 / 自己評価 |
Research Abstract |
平成14年度から施行される新しい学習指導要領では、理科教育における探求学習や課題研究に重要な位置づけが与えられている。本研究では、このための情報収集とそれに基づいた新しい実験教材や実験カリキュラムの開発を目指している。 インターネット上の教材リソースの増加とともに、理科教育における課題研究のテーマをデータベースとして蓄積し共有することか必要となっている。このための予備的な研究として、物理教育分野の文献及びWWW情報を検索するためのデータベースシステムを試作した。1000件程度のデータを入力してその基本的な機能を確認し、さらに改良を続けている。また同時に、全国的な教育情報URLデータの収集および全文検索エンジンによる検索システムの開発も行っている。 これらの情報をもとにして、実験教材、実験カリキュラムの開発も行われた。熱電対をテーマとした学生実験を支援するためのマルチメディア演習テキストの開発、物理学演習への理科工作の導入のためカリキュラムの開発、アクリル樹脂の加工による手作り重力レンズの製作などの興味深いテーマの開発が行われた。 さらに、2次元光位置検出素子を用いた振り子の運動のコンピュータ計測実験の開発と物理振子のパラメトリック励振の実験の開発が行われた。コンピュータシミュレーションとの対応も容易に可能となり、物理学実験のテーマとしてふさわしいことが示された。 また、こうした実験教材の開発と並行して、理科学習における子どもの意識や自己評価に関する調査や理論的な考察も行った。これらの成果を統合することにとって、開発した実験教材の授業における活用度の評価とフィードバックが可能になるものと期待される。
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[Publications] 島田昌敏: "復元力が角変位の1乗と3乗に比例する凸輪振子の試作とコンピュータ計測" 大阪教育大学紀要 第V部門. 47・1. 89-103 (1998)
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[Publications] 島田昌敏: "2次元光点位置検出素子を用いた鉛直面内運動のコンピュータ計測" 大阪教育大学紀要 第V部門. 47・1. 105-120 (1998)
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[Publications] 加藤好博: "手作り重力レンズの進め" 天文月報. 91・11. 543-549 (1998)
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[Publications] 加藤好博: "物理学演習に理科工作を取り入れて" 実践学校教育研究. 1. 43-48 (1997)
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[Publications] 萩原武士: "理科の授業設計(III)" 大阪教育大学紀要 第V部門. 47・1. 105-120 (1998)
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[Publications] 越桐國雄: "国内のインターネット教育利用の動向" 大阪教育大学紀要 第V部門. 47・1. 209-222 (1998)