1997 Fiscal Year Annual Research Report
外国語使用におけるコミュニケーション方略の処理過程に関する研究
Project/Area Number |
09680285
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩井 千秋 広島市立大学, 国際学部, 助教授 (60176526)
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Keywords | ストラタジ- / コミュニケーション / EFL / ESL / 第二言語習得 / 認知 / 外国語学習者 / オーラル |
Research Abstract |
本研究は平成9年度から10年度の2年間の継続研究で、今年度は科学研究費の申請通り、来年度実施予定の実験で使用するコンピュータソフトの開発を目的として研究を行った。開発ソフトは、「口頭言語データ分析ソフトウェア」と称し、外国語学習者から口語データを直接コンピュータで取り込み分析を行うというものである。主な機能は、1)データ収集用にコンピュータモニター上で映像や写真などの情報が表示でき、実験に必要なタスクを容易に作成できる、2)実験を行う際、被験者はひとつのタスクが終了するとボタンをクリックすることにより、次のタスクに移行できる、3)被験者からデータを収集した後は、発話内容や発話の特徴(発話開始、繰り返し、いい間違い、使用方略など)をコード化したものをコンピュータ上で分析し、その結果を一括して統計処理(累積回数、平均回数、平均時間など)できる。さらに音声データは大量の容量を必要とするため、一人の実験が終了するとその音声データを光磁気ディスク(MO)に保存することができるという特徴を有している。 コンピュータ上での音声処理というのは、パーソナルコンピュータのレベルではほとんど前例がないため、ソフト開発はすべてこちらの希望を外部委託して行った。幸いプログラマ-と頻繁に相談する機会に恵まれたため、ほぼ予定通りのソフトを作成することができた。最も心配したのは音声の再生を十分な音質を保ったまま行うことができるかどうかという点であったが、できあがったソフトは通常のテープレコーダ以上の録音の手軽さと高度な音質を得ることができ、これは本研究に関わる研究者の予想以上の出来映えで満足している。 現在はこの完成ソフトを試験的に使って、来年度の実験準備を進めている。来年度の実験までにはバグなどの問題をすべて解消し、実験に臨むことができるものと期待し準備を進めている。
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