1997 Fiscal Year Annual Research Report
英語の文章産出モデルの構築-より効果的な英作文指導のために
Project/Area Number |
09680289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
佐々木 みゆき 名古屋学院大学, 外国語学部, 助教授 (60241147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 恵子 愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (40145719)
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Keywords | 文章産出モデル / 熟練した書き手 / 未熟な書き手 / 書くプロセス / プロトコールデータ / 第2言語学習者 / 量的研究 / 質的研究 |
Research Abstract |
本研究は、第2言語(英語)学習者の文章産出モデルを試行的に構築し、その妥当性を多角的に検討することを目的としている。具体的には、2年間で、第1言語や心理学の分野で既に発表されているモデルを参考に、「熟練した書き手」と「未熟な書き手」の書くプロセスのモデルを作り、そのモデルの妥当性を量的と質的の両面から検討・改善する予定である。この目的を達成するために、初年度(平成9年度)に文献研究と予備調査を実施した。まず、文献調査として、現在までに発表された心理学や第1言語の分野における「書くプロセス」に関するモデルを調査・検討した。また、「書くプロセス」に関する量的予備調査として、日本人大学生を対象として、現在までにどのような「書くプロセス」に関する学習経験を持ち、現在どのようなプロセスを経て英語を書いているかを調査するため、アンケートを作成し、45人の大学生に試行的に実施した。さらに、「書くプロセス」に関する質的予備調査として、上記大学生に英作文を書かせ、その結果から「英作文力上位群」と「英作文力下位群」をそれぞれ2名ずつ選び、英語説明文を書く際のプロトコールデータ(書いている最中に頭に浮かんだことを全て話させ、それを記録したもの)を採取・転記し、結果を分析した。又、英語で書くことが日常化している上級英語学習者2名を、心理学でいう″expert″として、上記と同じ要領でプロトコールデータを採取・転記し、結果を分析した。これらの分析結果を踏まえて、次年度の量的・質的研究の計画を立てる予定である。
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