1997 Fiscal Year Annual Research Report
状況・機能手掛りを持つ対話データベースと誤り解析パ-ザによる日本語学習支援
Project/Area Number |
09680303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
伊藤 紘二 東京理科大学, 基礎工学部・電子応用工学科, 教授 (20013683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊丹 誠 東京理科大学, 基礎工学部・電子応用工学科, 講師 (70212983)
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Keywords | 日本語教育 / 自然言語処理 / 知的CAI / 機能インデックス / 状況依存 / 診断 / 対話データベース / TAG |
Research Abstract |
本年度は、目標とするシステムの基礎固めとして以下の成果が得られた。 (1)既にブラウザのCGIを用いて作られてインターフェイスを、JAVAによるものに置き換えるための試作を行った。 (2)リレーショナルデータベースソフトウエアを用いて、対話例と、発話ごとの状況・機能記述を登録して、表層と状況機能の両方から高速な検索ができる仕組みを開発した。 (3)日本語教育の指導書と教科書をもとにして、日本語の主要な機能的表現-学習項目-の一覧を作成した。 (4)テキストを形態素解析にかけて得られた情報を基にして、テキストが含む学習項目の抽出を支援する試みを行った。教師や学習者が、たとえば、新しい少数の学習項目以外は、既得の学習項目だけを含むようなテキストを拾いだすために利用することができる。 (5)標的文の状況機能記述が与えられたとき、学習者の入力した文を、それに照らして診断するために、スタックを利用したLTAG(Lexicalized Tree Adjoining Grammar)によるアルゴリズムを開発し、基礎的な部分を実装した。 特に、(5)について、LTAGでは、語彙情報に、意味制約と構文制約をすべて書き込むことができるので、ローカルな正解の生成や、スタックからのかかりの可能性のチェック、かかり結果の諸制約の表現の生成が、ユニフィケーションだけで行えること、かかりの曖昧さの除去のための語の配置の非決定性と接続辞や活用の解釈の非決定性を、語彙レベルのバックトラックで扱えること、などのために、極めて効率的であり、保守性が良いことが分かった。 インターフェースのマルチメディア化による充実は、来年度のテーマとした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 馬目知徳, 他: "状況と機能に依存した日本語の学習を支援するシステム -対話例データベースの構築について-" 電子情報通信学会技術報告. ET97-13. 93-100 (1997)
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[Publications] Y.Liu, et.al: "A Seconal Language Learning Environment for Situated Fundional Japanese Expressions" Proc.of International conference on Computer Processing of Oriental Language. 985-994 (1997)
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[Publications] 劉軼, 他: "状況と機能に応じた日本語の学習を支援するシステム" 電子情報通信学会論文誌D-II. J80-D-II. 985-994 (1997)
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[Publications] K.Kato, et al: "Use of Sitnation-Functional Indices for Diagnosis and Dialogue Data Base Retrieval in a Learning Environment for Japanese as Second Language" Proc.of AIED 97 World Conferenc on Artificial Intelligence in Education. 247-254 (1997)
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[Publications] 馬目知徳, 他: "状況と機能に応じた日本語の学習を支援するシステム -誤り診断パ-ザについて-" 教育工学学協会連合第5回全国大会講演論文集. I1E23n4. 215-216 (1997)