1999 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェアによるキャッシュ一貫性制御を支援するハードウェア機構の研究
Project/Area Number |
09680334
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森 眞一郎 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20243058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五島 正裕 京都大学, 情報学研究科, 助手 (90283639)
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Keywords | 分散共有メモリ / キャッシュ / 一貫性制御 / 並列処理 / ネットワーク・コンピュータ / NCC-NUMA / CC-NUMA / Self-Cleanup Cache |
Research Abstract |
(1)Self-Cleanup Cacheの階層メモリ・システムへの適用 平成10年度までの研究成果を元に,継続してシミュレーションによる評価を行ったところ,レイテンシが100クロックのオーダになると,CC-NUMAにくらべNCC-NUMAの優位性が明確になることが判った.しかしながら,プライバティゼーションやブロッキングなどの手法でメモリアクセスの局所性を向上させたプログラムに対して,ローカルメモリ上にある共有データに対する自己無効化ならびにSelf-Cleanupが性能低下を招く恐れがあることが判明した. この問題に対する検討を行った結果,ローカルなプロセッサによるキャッシュ状況のみを管理する2ビットディレクトリを主記憶に設け,同一ノードからのキャッシングに対しては,自己無効化ならびにSelf-Cleanupを行わず,多ノードからのアクセスに対してはローカルノード内での一貫性制御を行うことで問題を回避できることがわかった.また,このSelf-Cleanup Cache with 2bit Directory方式は,SMP型並列計算機を基本ノードとした複数ノード構成をとるSMPクラスタベースの並列計算機と親和性がよいこともわかり,これを応用した階層メモリシステムの提案を行った. (2)ネットワーク共有メモリ環境の研究 平成4年度からの重点領域研究「超並列」の研究成果である超並列計算機JUMP-1のメモリ管理専用プロセッサをネットワーク共有メモリを支援する専用通信ボードとみなし,この通信ボード上で共有メモリ環境をプロセッサに提供するための共有メモリ管理プログラムの開発を行った.
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