1998 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェア分散開発プロセスモデルに基づく開発支援システムに関する研究
Project/Area Number |
09680337
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 克郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20168438)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 誠 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60304028)
楠本 真二 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (30234438)
|
Keywords | 分散開発 / ソフトウェアプロセス / オブジェクト指向 / コンポーネント / 支援システム |
Research Abstract |
オブジェクト指向プログラミングやソフトウェアの再利用、コンポーネントに基づいたプログラム開発等に代表される、近年盛んに行なわれている開発形態は「ソフトウェア開発の際に作られるべき生成物」に着目して作業を整理している。このような生成物に着目している開発形態を考慮したプロセス記述言語を用いてプロセスを記述することによって、よりわかりやすいプロセスの記述を行なうことができる。これまでに、我々は既にオブジェクト指向モデルMonoProcessの提案を行なっている。MonoProcessは開発環境を直接表現することによって、ソフトウェアプロセスを表現、管理、進化させるための枠組を提供することが可能となる。一方、ソフトウェア開発作業は分散する傾向にあり、共同作業による開発は、各開発者が作業を分担し、分担した各作業を連携させてソフトウェアの開発を行なう。しかし、共同作業においては作業者間で合意事項やプロダクトの内容の認識などに誤解が生じることがある。このような状況は開発状態の不安定さをもたらすため、プロダクトの欠陥や開発の遅れにつながる。したがって、作業者間の相互連絡は重要な問題である。これらの問題を解決するためには、開発者の役割と責任範囲,開発者間の作業分担の明確化が必要と考えられる。今年度は、MonoProcessを用いて開発者間における開発作業の連絡を支援する枠組について考察を行ない、その枠組を実現する支援システムの試作を行った。
|
-
[Publications] 山本鉄男: "MonoProcessを用いた開発作業連絡支援システムの提案" 情報処理学会研究報告. Vol.98,No.64. 11-18 (1998)
-
[Publications] 湯本貴雪: "プロセスモデルMonoPrecessを用いたソフトウェア開発管理システムのためのオブジェクトベース" 情報処理学会第57回(平成10年後期)全国大会論文集. 3J-5. 1‐181-1‐182 (1998)
-
[Publications] 松下 誠: "オブジェクトモデルを用いたソフトウェアプロセスの表現方法" 電気学会論文誌C. Vol.118‐C,No.12. 1586-1591 (1998)