1997 Fiscal Year Annual Research Report
ハフ変換平面を利用したアフィン変換画像のマッチング
Project/Area Number |
09680364
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
野村 由司彦 三重大学, 工学部, 教授 (00228371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三矢 保永 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10200065)
加藤 典彦 三重大学, 工学部, 助教授 (70185859)
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Keywords | ハフ変換 / アフィン変換 / 画像 / マッチング |
Research Abstract |
2枚の画像の対応関係を求めるパターンマッチングは,コンピュータビジョンの中でも基礎的な処理であり,その工学的応用範囲は広い.2枚の画像の対応を示すパラメータとしては,線形変換であるアフィン変換が代表的である.本研究は,ハフ変換平面を利用してアフィン変換パラメータを推定することにより,パターンマッチングを行うものである.本研究の特徴は, (1)原画像でなくハフ変換平面を利用する.したがって,変換のための計算が必要であるが,解を探索する効率を上げることが可能になる. (2)特徴としてエッジは抽出するが,特定の点として一意に同定する必要がない.したがって,画像全体として一致度を調べるだけでよく,不安定な処理である特徴抽出の負荷が小さい. 今年度に明かにしたことは, (1)基本アルゴリズムの実装 4次元探索問題を,直列的な1次元と2次元の探索問題に置き換えるアルゴリズムを実装した.すなわち,まず,θ軸方向への射影ヒストグラムを取り,それをマッチングさせることにより,回転角パラメータを求める.次に,回転補正後の2枚のハフ変換平面において,対応するθ軸での2断面間のピークの関係から,各θ毎に並進とスケールを求め,さらにこれを総合して原画像全体のスケールを求める.最後に,得られた回転とスケールを踏まえて,先に各θ毎に求めた並進から原画像全体の並進を求める. (2)評価方法を確立 重複率とマッチング成功率との関係を調べた.その結果,外乱の無い画像では70%までのスケールを変換に耐えること,一般の画像では80%までのスケール変換,重複面積率75%まで耐えることを確認した. (3)部分画像マッチングへの拡張 ウエーブレット変換後のパワースペクトルなどを用いることにより,大きさが可変で分散した注視領域を導入するアイデアを考案した.これにより複雑な背景下に埋もれている対象を抽出できることが期待される.今後確認実験を継続する.
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Research Products
(1 results)