1997 Fiscal Year Annual Research Report
学習/研究活動のためのコンテンツ構築とその利用支援に関する認知科学的研究
Project/Area Number |
09680380
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
三宅 なほみ 中京大学, 情報科学部, 教授 (00174144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 孝文 中京大学, 情報科学部, 助手 (10227431)
小笠原 秀美 中京大学, 情報科学部, 講師 (60204054)
白井 英俊 中京大学, 情報科学部, 助教授 (10134462)
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Keywords | 協調作業支援 / 学習 / 研究用データベース / 知的生産性支援 / 認知過程の履歴利用 / 相互リンク |
Research Abstract |
本研究は、「認知科学」を対象分野として、学習/研究用の学部内データベースの構造を学習者の学習レベルや興味、関心にしたがってダイナミックに変化させながら提示し、学習や知的生産性を向上させることを目的とする。本年度は、データベース構造の読み取り支援を目指した読みの支援に関する基盤研究と、データベースをグループ活動で活用するためのノートシステムの試作と評価を行なった。 読みの支援としては、文章を文単位でカード化し2次元配置しながら読み、その履歴を再吟味して読みを深める支援システムのプロトタイプを作成し、その効果について実験を行なった。実験で使用した材料文についてはシステムによる読みの支援効果が確認できた。 データベースをグループで有効利用するための基盤研究として、授業配布資料、これまでの受講生が電子会議システム上で交換した意見、受講生のノートなどを相互に参照しながら利用できるノート作成システムReCoNoteを試作し、使用評価をした。ノートやメモなど自分が書いたものを見直す時作成時に利用した資料が参照できると、作成時の文脈を再構成し易く、書かれた内容を発展的に利用できると考えられる。ReCoNoteは、そのような相互参照の履歴を活用する「相互リンク機能」を備えた協調学習支援用ノートシステムとして試作した。実際に大学の授業で使用したデータを分析したところ、相互リンクが積極的に利用されること、及び相互リンクによってグループ活動が活発に行なわれることが確認された。相互リンク機能は、前に書いたノートに戻った時や他人のノートを利用しようとする時、作成時に何を考えていたかを思い出すきっかけになったり、お互いに考えていることを共有するための基盤を提供していたと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Miyake,N.: "Making internal processes external for constructive collaboration" Proceedings of Second International Conference on Cognitive Technology. 119-123 (1997)
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[Publications] 三宅なほみ、野田耕平: "読みのプロセスを「見る」" 月刊言語. 27(2). 26-35 (1997)
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[Publications] 野田耕平、古田一義、青木康司、益川弘如、八木一歩、三宅なほみ: "理解過程の外化・履歴を利用した協調学習支援に向けて" 計測自動制御学会第19回システム工学部会研究会「発想支援システム」資料. 17-24 (1997)
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[Publications] 三宅なほみ、落合弘之、野田耕平、石川誠: "思考中途結果の外化と視点移動に関する認知科学的研究" 中京大学情報科学部テクニカルレポート. 97-2-02. (1998)