1998 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトコンピューティング手法によるファジィ制御知識の獲得
| Project/Area Number |
09680385
|
|---|
| Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
|---|
Principal Investigator |
水本 雅晴 大阪電気通信大学, 情報工学部, 教授 (40029541)
|
|---|
| Keywords | ファジィ制御 / 関数型推論法 / ニューロファジィ / ファジィクラスタリング / 遺伝的アルゴリズム |
|---|
| Research Abstract |
ファジィ推論規則は、従来、専門家の経験・勘に基づいて試行錯誤的に作成されてきたが、対象が複雑になり、人間の経験的知識からだけではファジィ規則の作成は不可能なものとなり、ファジィ規則の自動獲得が急務となっている。
本研究では、最も一般性のあるファジィ推論法として「適合度関数付き関数型推論法」を提案しその特殊例である「ファジィシングルトン型推論法」を用いて、ファジィ規則表の学習に適したニューロファジィ学習法を提案した。また、ファジィ規則の初期パラメータの決定にファジィクラスタリング手法を用いることにより、学習精度や収束速度の向上を得ることができた。さらに、遺伝的アルゴリズムにおける淘汰率、交叉率、突然変異率をファジィ推論により調整し、特に、突然変異操作の改善を行い、収束期の探索性能の改善を図った。
(1) 一般的な関数型ファジィ推論法に適合度関数を導入することにより、最も一般的な推論法である「適合度関数付き関数型推論法」を提案した。この特殊例であるファジィシングルトン型推論法に対して、ファジィ規則のチューニング方法を与えた。まず、前件部のファジィ集合の中心値、幅だけでなく、後件部の位置および重みをチューニングする学習法を与えた。ファジィ規則を独立に学習する従来法ではなく、学習後でもファジィ規則表の形が崩れないニューロ学習手法を考案したこれより、低発火現象や多数のファジィ集合の使用等の弊害が取り除け、学習精度や収束速度も早く、ファジィ規則表の学習に最も適した手法であることが分かった。
(2) 一般に、初期ファジィ規則のパラメータの選び方によっては、学習がうまく進行しないことがある。本研究では、ファジィクラスタリングアルゴリズムを用いることにより、入出力データをファジィ分割し、生成されたクラスタとその重要さから、ファジィ規則の前件部の中心と幅、後件部の実数値と重みを抽出することにより、初期ファジィ規則のパラメータの初期化を行った。その結果、学習がうまく行え、収束も早く、学習精度も良い結果が得られた。
(3) 遺伝的アルゴリズムにおける淘汰率・交叉率・突然変異率を前述のファジィ推論法によってチューニングする方法を提案した。特に収束期における突然変異操作の改善を目指すために、平均適応度と1世代前の平均適応度から突然変異の変化量をファジィ推論することにより、収束期における探索性能の改善を実現することができた。
|
-
[Publications] Shi: "An improvement of neuro-fuzzy learning algorithm" Proc.of 1998 IEEE World Congress on Comp.Intelligence. 991-996 (1998)
-
[Publications] Mizumoto: "Tuning fuzzy rules based on additive-type fuzzy systems" Proc.of 3rd Asian Fuzzy Systems Sympo.387-390 (1998)
-
[Publications] Shi: "A note on reasoning conditions of Koczy's interpalative reasoning method" Fuzzy Sets and Systems. 96.3. 373-379 (1998)
-
[Publications] Shi: "A new approch of fuzzy generation of rules" Fuzzy Sets and Applications. 1,2. 573-579 (1998)
-
[Publications] Mizumoto: "Tuning fuzzy control rules by neuro-fuzzy learning" Proc.of 3rd Asia-Pacific Conf.in Control. 161-165 (1998)
-
[Publications] Shi: "A tuning method of fuzzy rules by fuzzy single ion reasonir" Proc.of 4th Int.Conf.on Soft Computing. 167-170 (1998)
-
[Publications] 水本(分担): "ソフトコンピューティング" 海文堂, 430 (1998)
-
[Publications] Mizumoto(分担): "Handbook of Fuzzy Computation" IOP Publishing Ltd., 890 (1998)
