1997 Fiscal Year Annual Research Report
情報フィルタリングを用いた大規模情報ネットワークのリアルタイム障害検出方式
Project/Area Number |
09680388
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根元 義章 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60005527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MANSFILED Gl 仙台応用情報学研究振興財団, 主任研究員
曽根 秀昭 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40134019)
加藤 寧 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00236168)
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Keywords | コンピュータネットワーク / 障害管理 / 情報フィルタリング / リアルタイム |
Research Abstract |
本研究は、大規模ネットワークを効率良く管理するリアルタイム障害検出システムを構築することを目的とする。当初の研究計画・方法に従って、平成9年度では以下の研究成果が得られた。 1.リアルタイム障害検出システムの基本モデルを構築した。具体的には、初年度に備品として計上したワークステーションを用いて、ワークステーション上に管理情報の収集システムを構築し、様々な種類のトラヒックについて、フィルタリングのための基本データを収集した。収集作業の対象は東北大学の学内ネットワーク、そして障害の影響が大きく管理が困難な大規模ネットワークである東北地区のバックボーンネットワークTOPIC(Tohoku Open Internet Community)とした。 2.収集された情報に対する効率的なフィルタリング手法の開発および検証を行った。ネットワーク上で観測される様々な障害とそれに対するトラヒックの振る舞いに対して、収集された管理情報が障害に対してどのような指標を与えるかを検討し、各管理情報に対する分析手法を確立した。また、規模の異なるネットワークでのトラヒック特性の違いについて検討を加え、サンプリングの間隔や対象について、フィルタリングおよび障害検出を行うために必要なパラメータを与えた。 3.リアルタイム性を有する障害検出アルゴリズムを開発した。具体的には、サンプリングによって得られるパケットを解析し、過去の履歴から、長時間に渡り発生している故障とそうでない故障を区別した。前者の場合について、解析システムのフィルタにその障害原因情報を記録し、管理情報へ取り込まないようにした。そして、全故障をリアルタイムで検出するため、トータルトラヒックの量、エラーパケットの量、パケット収集装置の能力を含む計算機の処理能力の3者の関係を考慮した障害管理システムを構築した。 4.平成10年度では、構築したシステムを用いて運用中のネットワークにおける検証実験を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 森I: "リアルタイムネットワーク障害検出システムの構築" 電子情報通信学会技術研究報告. IN97-142. 31-36 (1998)
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[Publications] 伊香智広: "情報の精度を考慮した広域ネットワーク管理における情報収集" 1997年電子情報通信学会総合大会講演論文集. B-7-46. 175-175 (1997)
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[Publications] Piya TANTHAWICHIAN: "Usage Parameter Control Scheme for ATM Networks : Markovian State-Dependent Approach" IEICE Trans.on Communication. E80-BNo.12. 1780-1789 (1997)
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[Publications] 久野孝泰: "複数のLBを用いた規制機能の評価" 電子情報通信学会技術研究報告. IN97-94. 153-158 (1997)
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[Publications] 橋本定: "構成情報を利用したネットワーク障害診断に関する研究" 平成9年度電気関係学会東北支部連合大会講演論文集. 2H7. 268-268 (1997)
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[Publications] 仁藤浩明: "WWWとJava言語によるネットワーク管理サーバの構築" 平成9年度電気関係学会東北支部連合大会講演論文集. 2H9. 270-270 (1997)