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1998 Fiscal Year Annual Research Report

電子図書館の実現性を量る社会的・制度的基盤に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 09680409
Research InstitutionMeisei University

Principal Investigator

二村 健  明星大学, 一般教育, 助教授 (70237783)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平井 歩実  明星大学, 一般教育, 講師 (00254649)
Keywords電子図書館 / 電子ジャーナル / 学術出版 / 学術団体 / フルテキストデータベース / 機械可読ファイル / 学会 / ディジタルライブラリー
Research Abstract

電子図書館が実験的な段階から脱し、1つの社会的システムとして確立する大前提として、電子化された論文テキストがいかに簡便に入手できるかという観点から調査研究をおこなった。筆者らは、平成4年に同趣旨で調査研究を独自に行っているが、今回はその追跡調査の位置づけにある。電子図書館への収蔵物という点で、電子図書館の実現に最も近いと考えられる分野として学術出版界を想定した。全国の学会・協会・研究会等の名称を持つ団体4950を選び、機関誌等の定期刊行物に関してアンケート調査を行った。
その結果、団体に寄せられる著者の原稿のうち、ワープロ等電子的手段によって電子化される原稿の比率は、平成4年段階の75%からさらに進み、今回の調査時点で80%を越えるに至った。電子化された論文テキストは著者の側から簡便な形で提供される可能性が指摘できる。
しかしながら、電子化された論文テキストが簡便に入手できるというだけで電子図書館が実現されるというものではない。これらの団体は自らの機関誌を電子的手段で頒布することには懐疑的である。平成4年段階の94.7%から今回82.6%へとやや下がったものの、圧倒的に電子ジャーナル化は考えられないとしている。その理由として、受信側の会員にまだその準備ができていない、公平に提供できないという点が多くあげられている。
このように、情報発信の拠点としての学会・協会・研究会では、まだ、その準備は調っていないと言える。現在のWorld Wide Webに見られるように誰もが簡便に情報発信のできるWeb出版とも言うべき形態に比して、こうした団体の出版物は、編集作業等のフィルターを通されて頒布される点に大きな意義がある。電子図書館の収蔵物はこうした社会的合意によって制作されるものに限定されるべきであろう。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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