1997 Fiscal Year Annual Research Report
循環型生産システムを意思決定支援の最適シミュレーション技法の開発
Project/Area Number |
09680434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
宋 相載 広島工業大学, 工学部, 助教授 (30248281)
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Keywords | 循環型生産システム / 統合化生産 / リサイクル / 環境配慮製品設計 / 製品ライフ・サイクル / インセンティブ設計 |
Research Abstract |
これまで提案された種々の生産概念を取り上げ、「フレキシブル総合化生産」の意義と重要性について論じ、その高揚に向けた概念と内容及び構造について論究した。詳細は、セル生産と労働者の希望労働時間を重視した裁量労働制の下で、状況適応性に優れた「自律的統合化セル生産」を中核とし、次世代の高度で多様なモノ造りにより社会性を反映させ、調和のとれた「フレキシブル統合化生産」の基本形な事柄をまとめた。これによって、グローバル化された高度知識情報社会における人間と共生が可能で、ハードとソフト技術が融合化され、資源節約と廃棄物最小化を目指す経済的便益が富んだ循環型生産体制が可能となる。 また、企業の環境への対応策として、製品とその構成部品並びに原材料の再利用・再生使用を積極的にはかる省資源・循環型生産システムを構想し、その概念と構造を明らかにすると共に、それに基づく循環型生産システムの諸意思決定問題の統合化解析を行った。省資源・循環型生産システムの最適設計では、四つの機能から構築される。(1)環境配慮生産技術:省資源化に基づく製品設計と加工、組立・分解がしやすいメカニズム設計、そして部材形状をライフ・サイクル・コスト最小化の下で、最適意思決定を行う。(2)リサイクル支援生産管理:累積総販売量と不確実性に基づいて回収される廃品を想定し、新たに加工を要する部品・ユニットの各期における最適生産量と在庫量、そしてリサイクルを要する部品・ユニットを回収品の品質状態に応じて最適選別する管理システムを構築する。(3)回収効率をはかるインセンティブ設計:製造業者と再生分別処理業者を内部組織化し、環境配慮生産活動によるリスク配分と利益シェアリングの効果的なスキームを開発する。(4)経済性分析:コスト・ベネフィット評価を行う。これによって、省資源・リサイクル主導型生産システムの諸意思決定を継続的に支援しうる最適意思決定支援システムが可能となり、資源の消費量が少なく、廃棄物の発生も少ない生産技術が期待され、持続可能な生産と環境保護の両立が可能となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Song S.: "Developing and Sustaining Flexible Integrated Manufacturing for Future Manufacturing Perspectives" Research Bulletin of the Hiroshima Institute of Technology. 32. 107-125 (1998)
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[Publications] Song S.: "An Integrated of Manufacturing Decsion Processes in Resource-Saving and Recycling-canscious Manufacturing" Proceedings of the 14th ICPR. OSAKA (Japan). 2. 940-943 (1997)
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[Publications] Song S. and Choi J.: "Human-Enriching Aurtonomous Cellular Manufacturing : Production and Marketing Cooperative Plans trough Optical Incentive Design" Proceedings of the Manufacturing Milestones toward 21st Century. 1. 481-486 (1997)
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[Publications] Song S.: "Optimal Design of Resource-Saving and Recycling-Conscious Manufacturing by Minimizing Total Life-Cycle Costs" Proceedings of Manufacturing System Design ′97. 1. paper12 (1997)
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[Publications] 宋 相載: "グローバル時代における工学教育の高揚を目指して" 日本工学教育会誌. 46・1(予定). (1998)
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[Publications] 宮崎貴史,宋 相載: "環境配慮の最適生産・リサイクル計画" 日本経営工学会第23回卒業論文発表会予稿集. 1. 17-18 (1997)