1997 Fiscal Year Annual Research Report
阪神大震災での生活情報の調査・分析から生活情報の構造についての研究
Project/Area Number |
09680437
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinran College |
Principal Investigator |
三石 博行 金蘭短期大学, 生活科学科, 助教授 (20269822)
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Keywords | 生活情報 / 阪神・淡路大震災 / 生活情報史観 / 生活情報構造モデル / 生活情報発生関数 / 生活情報発生確率関数 / 生活情報の危機管理体制 |
Research Abstract |
生活情報の構造分析の学会発表 生活構造論の歴史的研究を土台にし、それを生活情報論の視点から再解釈し、生活情報史観のモデルを仮定した。そのモデルから第一次生活情報、第二次生活情報と第三次生活情報の異なる三つの生活情報の存在を推論した。それぞれの異なる質の生活情報の発生を独立変数として、阪神大震災を従属変数に取ると、それぞれの生活情報の質的違いから情報発生の形態が異なると仮定できる。それに基づいて情報の発生に関する生活情報発生変化関数と生活情報発生確率関数の二つのモデルを立てた。この研究成果は、昨年11月に関西大学で開催された社会経済システム学会第16回全国大会で発表した。 マスコミの生活情報の分析の学会発表 阪神大震災時にマスコミが記載した生活情報を分析した。これまで、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞に関して調査を行い、生活情報史観や異なる三の生活情報のモデル・第一次生活情報、第二次生活情報と第三次生活情報、さらにそれらの生活情報発生変化関数と生活情報発生確率関数に関する実証的点検に関する研究を行った。特に朝日新聞に関する分析結果を、昨年11月に東京工業大学で開催された情報文化学会第5回全国大会で発表した。 異なる発生源からの生活情報の分析 現在、阪神大震災直後、生活情報はマスコミ、行政と住民組織から出された三の異なる発生源から生じた。それらの発生源の違いによってに分け、調査を行っている。 教育への研究活動と成果の活用 社会システム論や生活情報論に関する大学教育とこれらの研究との関係を見つけだすために、担当している講義のレポート課題や卒業論文指導で、これらの課題に興味を持つ学生を指導した。 災害時の生活情報の危機管理体制システムの在り方についての検討 兵庫県生活科学センターの生活情報の発信を分析する中から、国民生活センターを中心にして全国的に構築されている国民消費者センターなどの、災害時の生活情報の発信や管理に関するシステムについて、国民生活センターや東京大学社会情報研究所廣井教授と共に検討することを提案している。
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Research Products
(2 results)