1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680442
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Research Institution | Toyama Univ. |
Principal Investigator |
村井 忠邦 富山大学, 工学部, 教授 (40019196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 裕弘 富山大学, 工学部, 助教授 (80209303)
若井 武夫 北陸電力株式会社, 地域総合研究所, 部長
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Keywords | 雷雲 / 電界 / 境界要素 / 電荷分布 / 落雷予知 / 推定アルゴリズム |
Research Abstract |
地上における電界強度の情報は落雷予測に有用である。本研究では、この電界情報を用いて雲中の電荷分布を推定できるかを検討するため、以下の研究を実施した。 まず、雲中電荷によって発生する電界を計算するため、半無限境界要素と名付けた新しい境界要素を提案した。その結果、地形の影響をも考慮にいれた電界計算が容易になった。次に、地上で観測される電界から雲中の電荷分布を推定するアルゴリズムとして、ニュートン法,最小2乗法,SPM法,ニューラルネットワーク及びカルマンフィルタが検討された。ただ、雷雲電荷推定問題では、観測点の数を必ずしも多く取れないこともあって、見かけ上の観測点を増すように、電界補間の工夫を行った。数値シミュレーションによる検討から、ニュートン法が最も推定精度が良いことが明らかになった。また、これらとは別に、電位差計を用いた全天候型の電界測定装置を開発したが、実際的な使用には測定精度をさらに向上する必要があることも明らかになった。
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[Publications] 本田,堀田,村井,池田: "地形を考慮した雷雲による電界のシミュレーション"日本シミュレーション学会,第18回計算電気電子工学シンポジウム論文集. 149-152 (1997)
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[Publications] 本田,堀田,村井,池田,若井: "地形を考慮した雷雲による電界の境界要素計算"電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌). 119-B. 483-490 (1999)
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[Publications] 本田,宮野,堀田,村井: "雷雲電荷推定のシミュレーション"日本シミュレーション学会第19回計算電気電子工学シンポジウム論文集. 57-60 (1998)
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[Publications] 本田,堀田,村井,若井: "カルマンフィルタを用いた雷雲電荷分布の推定"日本シミュレーション学会第20回計算電気電子工学シンポジウム論文集. 89-92 (1999)