1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680470
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 正彦 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50172440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 孝 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 教授 (20127137)
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Keywords | トカマクプラズマ / RF電流駆動 / 電流分布 / MHD不安定性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、電子サイクロトロン(EC)波によって局所的な電流駆動をおこないプラズマ中の電流分布を制御して,プラズマの輸送現象,磁気流体不安定性を制御する可能性を調べることである。アンテナの集光性を高くすれば、入射するEC波電力(89GHz、200kW)の吸収領域を狭い範囲に特定することが可能である。そのため, 89GHzのマイクロ波に対して、集光性が高く、入射角度を広い範囲で設定可能なアンテナが必要となる。そこで、この目的にかなったアンテナおよびアンテナの駆動機構を制作した。このアンテナによって,89GHzのマイクロ波ビームをプラズマ断面(半径200mm)に比べて十分小さな領域に集光できた。 マイクロ波を入射することによって,プラズマ中に電流が駆動されることをループ電圧の変化から確認することが出来た。この電流の大きさは,マイクロ波を入射する角度に依存しており,さらに,入射方向を逆にした場合には,駆動される電流の方向も逆転することが分かった。駆動された局所的電流の値は10kA程度であり,プラズマ断面にわたる全電流値100kAの10%であるが,プラズマの非常に狭い領域に駆動されていることによって,局所的な磁場配位を変化させていることは以下の事実によって確認できた。すなわち,磁気軸上にオーム電流と逆方向に電流駆動することによって,鋸歯状不安定性を抑制することができた。これは,逆方向の電流駆動によって,中心部の電流密度が減少し中心部の安定係数を増大したためと考えられる。このようにして,局所的RF電流駆動による,プラズマ制御の有効性が確認された。
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Research Products
(1 results)