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1997 Fiscal Year Annual Research Report

水界堆積物におけるメタン生成細菌と硫酸還元菌の核酸プローブ法による動態解析

Research Project

Project/Area Number 09680509
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

瀧井 進  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (60087137)

Keywordsメタン生成細菌 / 硫酸還元菌 / 底泥堆積物 / 16SリボソームRNA / オリゴヌクレオチド・プローブ / ハイブリダイゼーション / メタン生成速度 / 硫酸還元速度
Research Abstract

(1)発表されている中温性グラム陰性硫酸還元細菌およびメタン生成細菌の16SリボソームRNAの群特異的または属特異的配列を標的とするオリゴヌクレオチド・プローブを委託作成し、放射性リンで標識した後、基準菌株の培養から抽出した核酸を用いて各プローブが特異的にハイブリダイゼーションを行う条件を検討した。
(2)プローブの適応性を確認するため、核酸の抽出が容易な嫌気消化汚泥を対象にこの方法により硫酸還元菌とメタン生成菌の検出を試みた。その結果、硫酸イオンレベルの高い汚泥ほど、全RNAに占める古細菌RNAの割合は低下し、硫酸還元菌RNAの割合は増加することを示し、活性との良い対応が示唆された。したがって、本法は現場で活性のある菌群の動態を捉えるのに有効であると判断された。
(3)東京湾奥部の2地点で、底泥堆積物を採取し、硫酸還元速度や他の環境因子の季節変化を調査し、底泥試料から核酸の抽出精製を行った。その際、リゾチームによる前処理を行うことによって、細菌細胞の破壊率を97%まで上げることが出来た。得られた核酸試料を硫酸還元菌の群、属特異的プローブを用いて分析した結果、低層水が停滞しやすく、硫酸還元活性の高い浚渫窪地の底泥では、硫酸還元菌RNAが高い比率で存在し、酢酸を主に利用するDesulfobacter属やDesulfobacterium属の占める割合も高かった。それに比べ、硫酸還元活性のより低い自然海底では硫酸還元菌の比率も比較的低く、種類組成は複雑であることが明らかとなった。
(4)琵琶湖北湖の深底部底泥を採取し、メタン生成速度、硫酸還元速度や他の環境因子の季節変化を調査した。さらに底泥試料から核酸の抽出を試みたが、消化汚泥や、東京湾の底泥に比べて微生物活性が低く、従って、RNA含量が低いため、抽出法の改良が必要であり、現在検討を進めている。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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