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1997 Fiscal Year Annual Research Report

グルタミン酸受容体に作用する新規アミノ酸ダイシハーベインの合成と作用

Research Project

Project/Area Number 09680563
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

佐々木 誠  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80235267)

Keywordsグルタミン酸受容体 / アミノ酸 / ダイシハーベイン / 全合成
Research Abstract

ミクロネシア産海綿より単離された新規アミノ酸ダイシハーベインは、新しいnon-NMDA型グルタミン酸受容体の選択的なアゴニストであることが示唆されている。その構造は、分子内にグルタミン酸の部分構造を含む前例のないシス縮環した二環性エーテル骨格からなる。本研究では、ダイシハーベインの全合成による量的供給と絶対構造の決定を行い、その詳細な神経活性を調べることを目的とした。
本年度の研究においては、ダイシハーベインおよびその構造類縁体の一般的合成法の開発を目指し、ダイシハーベインの6員環エーテル上の水酸基とメチルアミノ基を省略したモデル化合物Aの合成を行った。トリ-O-アセチル-D-グルカ-ルを出発原料とし、エポキシアルコールの5-exo選択的な分子内環化反応によりシス縮環した2環性エーテル骨格を合成し、エステル誘導体へと変換した。このエステルエノレートに対して、D-セリン由来のGarnerアルデヒドを縮合させ、アミノ酸側鎖の導入を行った。ここで生成した水酸基をBarton法により還元したところ、4級炭素に関する2種類のジアステレオマ-を分離することができた。これらジアステレオマ-を分解し、4級炭素の立体配置をNOEにより決定したのち、官能基変換を行って目的とするダイシハーベインモデル化合物(A)とそのジアステレオマ-(B)を得ることができた。
合成したモデル化合物A,Bはいずれも、マウスに対する腹腔内投与において興奮毒性を示さなかった。一方、化合物Aを脳室内注射した場合、マウスは激しい発作を起こしたのち、昏睡状態になり、約11時間後には完全に回復したのに対して、非天然型の化合物Bの場合にはマウスに対する顕著な作用は見られなかった。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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