1997 Fiscal Year Annual Research Report
光応答性デンドリマ-と生体関連物質との相互作用に関する研究
Project/Area Number |
09680573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
玉垣 誠三 大阪市立大学, 工学部, 教授 (40047246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 健治 大阪市立大学, 工学部, 教授 (30089958)
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Keywords | 光応答性デンドリマ- / アゾベンゼン / シス・トランス異性化 / カリックスアレーン / L-リジン基 / ドラッグデリバリーシステム |
Research Abstract |
生命を形成する組織体は核酸・蛋白質・糖質に代表されるように高分子である。これら高分子は合目的に情報が内蔵され特定の高次構造を取ることにより機能を発現する。天然高分子のように複雑でないもののシンプルな高分子として自由の分子設計し構造制御が可能なものとしてデンドリマ-化合物がある。そこで、本研究では、光応答性の塩基性デンドリマ-を合成し、それを用いてタンパク質やDNAとの相互作用やドラッグデリバリーシステムの開発を目指した。まず、デンドリマ-の末端表面にL-リジン基、骨格中にアゾベンゼン、また核としてパラ位にアミノメチル基を有するカリックス[4]アレーンの1、3-オルタネート体を配置したデンドリマ-を設計合成した。各段階とも収率よく、目的物が得られた。また、以前に合成した、同世代の末端が1級アミン基のみのデンドリマ-に比べて水溶性が高くなった。次に、アゾベンゼンのシス・トランス異性化におけるシス・トランス存在率、異性化到達時間等の基礎的物性、動的散乱法を用いて紫外光照射による粒径変化について検討し、シス異性化により枝構造が屈曲し粒径が収縮することを明らかにした。水中では、枝分子同志のスタッキングや疎水結合で異性化が妨げられることも分かった。更に、光応答性のドラッグデリバリーシステム構築のために、抗炎症薬グリチルリチン酸や様々な染料分子に対する包接能についても検討した。今後、外部刺激による作用を自在に制御出来る遺伝子や薬物輸送システムの構築、内部空孔を利用した新規反応場の構築について検討する。
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[Publications] 長崎、玉垣、荻野: "Syntheses and characterization of photochromic dendrimers including 1,3-altenate calix[4]arene as a core" Chem.Lett.717-718 (1997)
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[Publications] 小出、宇川、太垣、玉垣: "Hydrolysis of ester surfactants facilitated by potassium β-glycrrhizinate : Implication of catalytic functions played by the carboxy group" J.Am.Oil Chemist's Society. 74・1. 49-54 (1997)
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[Publications] 小出、宇川、豊嶋、太垣、玉垣: "Mechanistic aspects of membrane destruction of dipalmitoyl-phosphatidylcholine liposome by alkylammonium bromidwes" J.Jpn.Oil Chemist's Society. 45・8. 879-890 (1997)
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[Publications] 小出、宇川、小高、太垣、玉垣: "Mixed micellar formation of an anti-inflammatory drug β-glycyrrhizinate and long chain alkylammonium salts" J.Jpn.Oil Chemist's Society. 46・3. 315-322 (1997)
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[Publications] 小出、石井、宇川、太垣、玉垣: "Structural features of inclusion complexes between glycyrrhizinates and cyclodextrins" J.Chem.Soc.,Jpn.Chem.and lud.Chem.7. 489-496 (1997)