1998 Fiscal Year Annual Research Report
ホスファチジルイノシトール合成酵素の組織特異的発現と機能の解析
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09680612
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
保坂 公平 群馬大学, 医学部, 教授 (70108992)
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Keywords | ラット / ホスファチジルイノシトール / ホスファチジルイノシトール合成酵素 / 細胞周期 / G1期 / 阻害剤 / サイクリンD / サイクリンE |
Research Abstract |
今年度は先ず、2種類以上存在すると推定されるホスファチジルイノシトール合成酵素(PIS)の新規アイソフォームの探索を行った.ラットの種々の組織より調製したcDNAライブラリーを酵母PIS変異株に導入する発現クローニング法を試みたがこの方法は不成功であった。次にラット肝臓や嗅球からcDNAライブラリー合成し、すでに我々のもっているPISのcDNAをプローブにして低ストリンジェンシーハイブリダイゼーション法や、よく保存されているアミノ酸領域を利用したRT-PCR法によりアイソフォームのクローニングを試みたが、これも不成功であった。ホスファチジルイノシトール(PI)代謝は、増殖調節に重要な細胞内シグナル伝達系と考えられている。この代謝経路に存在するホスホリパーゼCについて、古くから研究がなされてきたが、PIを合成する酵素であるPISの細胞増殖への役割については殆ど分かっていなかった。梅沢等はPI合成阻害剤であるイノスタマイシンでラット繊維芽細胞を処理すると、血清刺激により誘導されるPI合成とG1期進行が阻害されることを以前に報告している。今年度は彼等との共同研究によりイノスタマイシンとは全く構造の異なるPI合成阻害剤であるδ-hexachl or ocyclohexane処理においても同様にPI合成とG1期進行も阻害された。特に後者はcylinD,cyclin Eの発現阻害に起因するものであることを示唆する結果を得た。このようにPI合成が細胞周期に深く関わっていることが明かとなったので、今後更にPIScDNAクローンを強制発現させた細胞を構築したり、また原形質膜にPIを輸送するPI輸送タンパクのcDNAクローンを強制発現させた細胞を構築することによって更に研究を進める予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S. Kagiwada,K. Hosaka他3名: "The Saccharomyes conev : Sial SCS2gen ploduct,ahomolg of a synaptobrevn-associated proter,zs an integral membrau patein of the endo plgore retiulum and Sgequred forsutl mefab" J. Baeteriol.180. 1700-1708 (1998)