1997 Fiscal Year Annual Research Report
ノックアウト技法によるコンドロイチン6硫酸の機能解析
Project/Area Number |
09680616
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村松 寿子 名古屋大学, 医学部, 助手 (50182134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽淵 脩躬 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90024067)
村松 喬 名古屋大学, 医学部, 教授 (00030891)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / スルフォトランスフェラーゼ / ノックアウトマウス / ストローマ細胞 / 第9染色体 / FISH / コンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼ / マウス |
Research Abstract |
マウスのコンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼをcDNAクローニングし、引き続いてそのゲノムDNAをクローニングした。マウスコンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼは472アミノ酸から成り、ニワトリの酵素と71%のホモロジーを示した。酵素cDNAをCOS-7細胞にトランスフェクトすると、コンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼの活性が発現した。この酵素に伴うケラタン硫酸スルフォトランスフェラーゼ活性は、主活性の3%であった。酵素のmRNAは、脾臓、肺、眼に強く発現し、in situハイブリダイゼイゼイションで脾臓と骨髄に於いての発現部位はストローマ細胞であることが判明した。FISH法により、マウスのコンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼ遺伝子の存在部位は第9染色体上にあることが判明した。マウスコンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼ遺伝子を基に、ネオマイシンとジフテリア毒素の2つの耐性を利用したコントラストを作成し、D3ES細胞に導入し、相同性遺伝子組換えを起こしたクローンを選別した。マウス胚盤胞に注入し、キメラマウス作成、交配により、コンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼ遺伝子ノックアウトマウスを作成した。このことは、マウスの発生にとってコンドロイチン6-スルフォトランスフェラーゼは不必要であることを示す。しかし、ことに免疫系を中心に、ノックアウトマウスが異常を示す可能性があり、この点を検討中である。
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[Publications] 内村 健治ら: "Mouse chondroitin 6-sulfotransferase: Molecular cloning, characterization and chromosomal mapping" Developmental Biology. (印刷中). (1998)
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[Publications] 猪鹿倉 忠彦ら: "Basigin, a member of the immunoglobulin superfamily, plays important roles in perumplantation embryogenesis and spermatogenesis" Glycobiology. (印刷中). (1998)